海外旅行、コロナ前に戻るのはいつごろか:令和トラベルが予測
海外旅行代理店業を手掛ける令和トラベルは、「アフターコロナにおける海外旅行の回復予測」を発表した。それによると、海外渡航者数が過去最高を記録した2019年の水準に戻るのは……。
海外旅行代理店業を手掛ける令和トラベル(東京都渋谷区)は、「アフターコロナにおける海外旅行の回復予測」を発表した。それによると、海外渡航者数が過去最高を記録した2019年の水準(2000万人)に戻るのは「2025年」ではないかと予想している。
試算にあたって、同社は、各国の現状の渡航条件やワクチン接種率などの情報から推計している。具体的には、渡航条件を踏まえて大きく3つの段階を経て市場が戻ってくるとしている。「渡航入国不可」→「ワクチンの接種が必要」→「渡航制限はないが、心理障壁が残る」といった3段階を設定し、日本の人口の何%が該当するのかを計算し、市場を予測した。
結果、22年に約40%、23年に約65%、24年に約80%が戻ってきて、「19年の水準に戻るのは25年ごろではないかと予想している」(同社)。ただ、コロナウイルスの弱体化や人々の海外渡航に対する抵抗感が薄れていけば、19年の水準に戻るのは「24年ごろではないか」(同社)。その一方で、感染が広がっていけば「戻りが1年ほど遅くなって、19年の水準になるのは26年ごろ」(同社)と予測した。
どの国・地域への海外旅行が回復していくのだろうか。この問いに対して、令和トラベルはワクチン接種率(ブースター)の高い国として、米国、カナダ、英国、イタリア、スペインなどの欧米諸国を挙げている。また、観光業が国の大事な収入源になっている、ハワイ、グアム、タイ、バリ島、フィジー、ランカウイ島なども戻りが早いのではないかと見ている。
どのような旅行者から戻っていくのかというと、ビジネスやハネムーンなど目的が明確にある人、お金と時間に余裕がある富裕層から動き始めるという。その後、PCR費用や入国条件などが緩和されることによって、海外旅行に慣れている人たちが行き始めると予測。「海外旅行初心者やファミリー層が戻るのは、2024年ごろになるのではないか」(同社)と見通した。
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