ニュース
サントリー、「社長のおごり自販機」を全国展開 出勤者減なのに「法人自販機」に注力するワケ(2/3 ページ)
サントリー食品インターナショナルが法人向け自動販売機サービスを拡張する。
オフィス内で飲む飲料は「外から持ち込み」が多数
同社が、オフィスワーカーを対象に16年に実施した調査では、オフィス内で飲む飲み物を64%が「外から持ち込んでいる」と回答。オフィス内の自販機を利用する人は19%にとどまった。須野原氏は「極めて少ない。当社の努力が足りず、伸びしろがあると考えた」と振り返る。
今まで逃していた層の獲得に向け、法人向け自販機の開発を加速。自販機を通じて、法人が抱える経営課題の解決に向けた提案を進めるとしている。
そのひとつが「社長のおごり自販機」。社員2人で自販機の対象部分に社員証を同時にタッチすると、それぞれ飲み物が無料でもらえるというもの。飲料代は社長……ではなく設置先の法人負担となる。
コミュニケーション活性化を図るアイテムとして、21年10月に首都圏で先行展開したところ、22年2月末までに300社以上から問い合わせがあった。
要望によって、カード1枚当たりで1日に受け取れる飲料の上限本数や、対象時間・曜日の設定を変更できるようにしたほか、「社長のおごり」という名称も「部長のおごり」や「○○(個人名)のおごり」とカスタマイズできるようにした。
首都圏外からの問い合わせもすでに60社以上あるといい、今年5月から全国展開に踏み切ることになった。23年までに500社への導入を目指す。
関連記事
- サントリー「BOSS」の“おじさん”は誰? 人によって印象が違う表情の秘密
サントリー食品インターナショナルが展開する「BOSS」が今年発売30周年を迎える。商品ラインアップは、海外商品も含め108。なぜそれほどまでにラインアップを拡大したのだろうか。 - たばこを吸いながら働ける“サテライトオフィス” JTやダイキンが手掛けた「ハイスペック喫煙室」の特徴は?
三菱地所リアルエステートサービスは3月18日、東京都世田谷区に個室型サテライトオフィス「REALab powered by point 0 二子玉川」をオープンする。同施設では、喫煙可能フロアを設置するという。その狙いとは? - シリーズ累計30億本超 「クラフトボス」誕生のきっかけとなった予想外な“若者の本音”
サントリー食品インターナショナルが発売する「クラフトボス」のシリーズ累計販売本数が30億本を突破した。 - 売り切れ続出の「ファミマソックス」はなぜ誕生したのか 目指したのは“雨でぬれた時に買う”商品からの脱却
今、若者の間で「ファミマの靴下」が売れている。ファミリーマートが展開する「コンビニエンスウェア」の一つ、「ラインソックス」だ。なぜファミマは衣料品の展開に力を入れたのだろうか。 - 感染対策に1.7億円! コロプラが目指した『出社したくなるオフィス』の全貌
コロプラは2月、東京・六本木のミッドタウン・イーストにオフィスを移転した。感染症対策に特化しつつ円滑にコミュニケーションがとれる空間を目指した。新オフィスの仕掛けとは?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.