インタビュー
サントリー「BOSS」の“おじさん”は誰? 人によって印象が違う表情の秘密:ロングセラーの挑戦(1/4 ページ)
サントリー食品インターナショナルが展開する「BOSS」が今年発売30周年を迎える。商品ラインアップは、海外商品も含め108。なぜそれほどまでにラインアップを拡大したのだろうか。
連載:ロングセラーの挑戦
長い歴史を持ち、生活者に支持されている施設や商品。変わらないサービスや味に支持が集まる一方、新しい層の取り込みに向けた施策を進めている。どのような挑戦をしているのか、その動きを紹介する(不定期掲載)
サントリー食品インターナショナルが展開する「BOSS」が今年、発売30周年を迎える。最近ではさまざまな飲用シーンを想定し、ペットボトルに入った「クラフトボス」や、ミルクや水で割って飲む「カフェベース」なども展開。その商品ラインアップは、リニューアルや海外商品も含め108になるという(22年3月現在)。
展開する商品はコーヒーだけではない。紅茶や抹茶ラテ、スープまでBOSSブランドとしてラインアップしている。ブランドイメージを構築する上で108もの商品展開は多すぎないのか。BOSSの歴史と共に、その理由を考えていきたい。
BOSSブランドが誕生したのは1992年、バブル経済が崩壊し世の中が大きな転換期を迎えた頃だった。自販機の設置台数の拡大に伴い清涼飲料市場が成長。お客と直接接点がとれるチャネルとして、飲料メーカー各社が自社自販機の認知度を高める取り組みを進めていた。
サントリーの自販機はというと、設置台数こそ業界上位を占めていたが、認知率は非常に低かったという。そこで着目したのが、特に自販機でよく売れていた「缶コーヒー」だった。
関連記事
- シリーズ累計30億本超 「クラフトボス」誕生のきっかけとなった予想外な“若者の本音”
サントリー食品インターナショナルが発売する「クラフトボス」のシリーズ累計販売本数が30億本を突破した。 - 売り切れ続出の「ファミマソックス」はなぜ誕生したのか 目指したのは“雨でぬれた時に買う”商品からの脱却
今、若者の間で「ファミマの靴下」が売れている。ファミリーマートが展開する「コンビニエンスウェア」の一つ、「ラインソックス」だ。なぜファミマは衣料品の展開に力を入れたのだろうか。 - お仕事と“推しごと”を両立! SNSで話題の「推しごとバッグ」はなぜ生まれたのか
エレコムが、お仕事と“推しごと”を両立できる「推しごとバッグ」を発売した。SNS上で話題となっている商品はなぜ生まれたのか。担当者に聞いてみた。 - なぜサントリーは、抹茶ラテを「伊右衛門」ではなく「クラフトボス」から発売するのか
サントリー食品インターナショナルが展開する「クラフトボス」に新たなラインアップが加わる。8月17日に発売する「抹茶ラテ」だ。 - サントリー、「ビッグボス」を北海道限定で発売 2020年に終売も“復活”
サントリー食品インターナショナルが、北海道限定で「ビッグボス カフェオレ」を3月22日に再発売すると発表した。 - なぜBOSSに「紅茶」なのか コーヒーの枠を超えた“働く人のニーズ”
サントリーのペットボトルコーヒー「クラフトボス」シリーズに「無糖紅茶」が加わる。なぜコーヒー以外の飲料をBOSSブランドで出すのか。そこには、クラフトボスの“強み”と「働く人の相棒」というブランドコンセプトを生かした試みがあった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.