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白樺は白ワインみたいな味? 「木で造る酒」の商品化に向けた取り組みが熱い:桜の木は“ピンク色”の酒に(1/4 ページ)
日本で全く新しい酒の種類が生まれつつあることをご存じだろうか。それが、木材を原料にした「木の酒」だ。その香りや味はというと……。
全国各地に発出されていたまん延防止等重点措置が3月21日にようやく終了した。居酒屋でのリアル飲み会が恋しかったビジネスパーソンも多かったのではないか。そんな中、日本で全く新しい種類の酒が生まれつつあることをご存じだろうか。それが、木材を原料にした「木の酒」だ。
ブドウやリンゴなどの果実、大麦や米、イモなどが代表的なお酒の原料だが、その種類のひとつに木材が加えられるかもしれない。
開発に成功した国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所(以下、森林総研)の大塚祐一郎氏と商品化を目指す蒸留ベンチャーのエシカル・スピリッツ(東京都台東区)COOの小野力氏に話を聞いた。
インク顔料・染料の微粒子化に使用するビーズミルを活用
「木の酒」を開発したのは、森林総研の大塚氏が所属する研究チーム。同施設は「森林や林業に関する試験・研究などを通して、林業に関する技術向上を促し、林業の振興(国立研究開発法人森林研究・整備機構法 第3条抜粋)」を目的に設立された国立の研究機関だ。
大塚氏自身が酒好きだったこともあり、木材の有効活用の一例として「木材から酒ができないか」と考えた。これは荒唐無稽な話ではない。木材の成分のひとつであるセルロースはブドウ糖でできているので、発酵させればお酒ができるのだ。
では、なぜ今まで造られなかったのか――。大塚氏は、「木材成分の構造に難しい面があった」と説明する。
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