ローソン決算、コロナ前後でコンビニ、成城石井、エンタメなど各セグメントはどう変化した?:エンタメ・金融事業も回復傾向(3/3 ページ)
ローソンは2022年2月期通期の連結決算を発表した。コロナの影響を受け不調は続くものの、全体的に回復傾向が見られた。国内コンビニの不調は、デリバリー強化や巣ごもり需要への対応で対処していく。
成城石井は好調 エンタメ、金融事業も回復傾向
スーパーの成城石井はコロナ禍以降引き続き好調で、営業総収入は1086億3200万円(前年比105.4%)だった。コロナ禍前の20年2月期の営業総収入は931億1900万円であり、コロナ禍以降巣ごもり需要に応えながら増益が続いている。21年10月以降の緊急事態宣言解除に伴う売上低迷はあったが、セントラルキッチンで製造している自家製の総菜やデザートが好調で、引き続き増収となった。
コンサートチケットの販売や、HMV店舗等での音楽、映像ソフトの販売、ユナイテッド・シネマズの運営を行うエンタテインメント関連事業は、引き続き外出自粛の影響を大きく受けているものの、営業総収入629億9600万円(前年比108.8%)だった。コロナ禍前の853億4600万円と比較すると戻りきってはいないが、オンラインライブチケットやNFTサービスの取り扱いを開始するなど取り組みの幅を広げ対応していく。
ローソン銀行の運営を行う金融関連事業の営業総収入は336億300万円だった。こちらも、依然としてコロナ禍前の340億8900万円という水準には届かないものの、前年比106.4%と改善している。提携金融機関の拡大やローソン銀行ATMのサービス拡充を強化したことが要因だ。
海外事業の営業総収入は800億3900万円(前年比130.5%)だった。
同社は中国を中心に東南アジア、ハワイなどでローソン店舗の展開を強化している。特に注力している中国では、前年比1216店舗増と、コロナ禍でも好調だ。竹増貞信社長は「現状4560店舗のところ、累計6000店舗の出店を目指す。ロックダウンの状況も判断しながら、加盟店のオペレーションも含めて責任を持って対応していく。ロックダウン明けの反動で消費が盛り上がることに期待している」とコメントした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
セブン&アイHD、そごう・西武の売却意向を表明 イトーヨーカドーはどうする?
セブン&アイHDは2022年2月期通期の連結決算を発表した。海外コンビニエンスストア事業が好調で、前年比130.5%と大幅に成長した。そごう・西武などの国内事業の売却意向についても言及した。
フードデリバリー戦国時代の今、ローソンが「ゴーストレストラン」に参入するワケ
ローソンは「ゴーストレストラン」の実証実験を強化する方針を発表。店内の調理スペースでさまざまなブランドを展開する。コロナ禍で落ち込んだ売り上げのカバーにつながるか。
ローソン、コーヒーリユースカップの提供実験開始 丸の内・渋谷エリア4店舗
ローソンは繰り返し利用できるリユースカップの提供実験に参画する。利用者は商品が10円引きになり、対象店舗ならどこでも返却可能。プラ削減の一環。
「コロナ禍の学生はガクチカがない」はホント? マイナビ編集長が語る就活の今
「コロナ禍の学生はガクチカがない」は本当なのか。今の学生はどんな学生生活を送り、就活とどう向き合っているのだろうか。マイナビの高橋誠人編集長に、コロナ禍における就活生の現状を聞いた。
学生時代頑張ったこと 2位「部活、クラブ、ボランティア活動」、3位「サークル活動」、1位は?
2023年卒の就活生に「学生時代頑張ったこと」を聞いたところ「アルバイト」と回答したのは全体の25%だった。コロナ禍を受け、大学生活以前の話をする学生が増加。

