マッカーサーも常連だった!? 88歳「ビヤホールライオン 銀座七丁目店」の伝説:週末に「へえ」な話(1/4 ページ)
東京・銀座にあるビヤホールが「登録有形文化財」として登録されたことをご存じだろうか。「ビヤホールライオン 銀座七丁目」の建物のことである。この店は1934年にオープンしていて、ホールはほぼ当時のまま。店内はどうなっているのかというと……。
数年ほど前から「レトロブーム」が続いている。若い人を中心に、厚底ブーツ、使い捨てカメラ、レコード、メロンソーダなどが売れているそうだが、個人的に気になっているのは、夜のネオン街にもレトロがあふれていることだ。
「昭和」感が漂う飲み屋をよく見かけるようになって、店内に入るとメニューであったり、流れてくる音楽であったり、ポスターに使われているフォントであったり、これでもかこれでもかといった感じで「昭和」をたたみかけてくるのである。
もちろん、これらは「昭和風」というか「昭和的」である。つまり、あの手この手の演出を加えることで、そこにいる客はノスタルジーを感じているわけだが、当時の建物をほぼそのままの状態で使っている飲食店を見直す動きがあってもいいのでは……。
そんなことを考えていたら、東京の銀座にあるビヤホールが国の登録有形文化財(建造物)として登録されたのだ(2月17日付)。1934年に建てられた「銀座ライオンビル」のことで、その1階に現存する日本最古のビヤホールとして「ビヤホールライオン 銀座七丁目店」が営業を続けているのである。
利用したことがある人からは「はいはい、あの店ね。コロナ前はよく行ってたなあ」と思われたかもしれないし、利用したことがない人でも「チェーン店だよね。違う店に行ったことがあるよ」「店の名前は聞いたことがあるけど、よく知らないなあ」などと感じられたかもしれない。
このビヤホールはサッポログループのサッポロライオン(東京都中央区)が運営していて、1934(昭和9)年4月8日に産声をあげた。大日本麦酒(当時)の本社ビルとして竣工し、「ビールをもっと広めたい」という想いもあって、ビルの1階にビヤホールをオープンしたのだ。
この建物は、今年で88歳。「米寿」としてめでたい年齢を迎えたわけだが、店内はどうなっているのだろうか。88年前といえば、渋谷駅前に忠犬ハチ公像が設置されたり、日比谷映画劇場が開館したり(建て替えをして、現在はシアタークリエがある)、ネス湖で怪物ネッシーの写真が撮影されたり。そんな出来事があった年にもかかわらず、内装はほぼ当時のまま。長く営業を続けていれば、所々に不具合が出てきそうだが、どうなっているのだろうか。
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