新入社員は仕事に何を望むのか 「リーダー志向」や「専門家志向」は過去最低値に:Z世代ならではの回答(3/3 ページ)
人材育成サービスを提供するラーニングエージェンシー(東京都千代田区)は、2022年入社の新入社員を対象に「新入社員意識調査」を行った。その結果、新入社員の時点で「リーダー志向を持っていない、決めていない」という人の割合が、過去最高の44.2%であることが分かった。
新入社員が考える働き続けたい会社の条件
新入社員が考える働き続けたい会社の条件は、1位が「職場の人間関係が良い」(66.5%)、2位は「高い給与・賞与をもらえる」(54.1%)、3位は「仕事を通じて成長できる」(40.8%)だった。
20年と比較すると、「職場の人間関係が良い」は割合がほぼ変わらないのに対し、「高い給与・賞与をもらえる」は2.6ポイント増加。「転勤がない」(11.6%、2.0ポイント増)「働く時間が少ない」(18.1%、2.1ポイント増)も増加傾向にあった。
「仕事を通じて成長できる」(40.8%、4.6ポイント減)「やりたい仕事ができる」(27.5%、1.2ポイント減)は減少傾向が見られた。
Z世代の特徴は
ラーニングエージェンシーは、「Z世代とも呼ばれる2022年入社の新入社員は、デジタル技術が発達している社会で育ち、オンラインでのコミュニケーションやワークライフバランス、一つの会社にとどまらないキャリア形成など、新しい方法や価値観をもって育ってきた」と分析する。
さらに「今年の新入社員の働くことに対する価値観に、『安定した生活を送る』『社会貢献をする』『楽しくてやりがいのある仕事をする』の3つの特徴があることが明らかとなった。新型コロナウイルス感染症の影響などで、それまで安定していた企業の業績が不安定になっているという多数の情報が、『安定志向』で会社を選ぶ割合を高めたと推察される」とコメントした。
今回の調査は、新入社員向け研修(会場型・オンライン型)の受講者で、22年入社の新入社員である人を対象に、インターネットで行った。期間は22年3月31日〜4月13日、有効回答数は3659人。
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