任天堂の創業家、“発祥の地”京都・菊浜エリアを活性化 プロジェクト推進を発表:30年を目処にした長期プロジェクト
任天堂の創業家である山内家が設立した山内財団とYamauchi-No.10 Family Officeは、京都市下京区五条周辺の「菊浜エリア」の再生・活性化を目的としたプロジェクトを推進すると発表した。
任天堂の創業家である山内家が設立した山内財団とYamauchi-No.10 Family Office(以下、YN10)は、京都市下京区五条周辺の「菊浜エリア」の再生・活性化を目的としたプロジェクトを推進すると発表した。いたずらに観光地化・商業地化するのではなく、クリエイターやアーティストが交流できる施設や、地域住民などの憩いの場となる飲食・交流施設の整備を目指す。
京都市五条周辺は、源氏物語に登場する光源氏のモデルとされる源融の屋敷跡地や、源義経と武蔵坊弁慶が出会ったとされる五条大橋など、歴史的名所も多い。その中でも「菊浜エリア」は、問屋街や職人街、花街・色街としてお茶屋や遊郭なども置かれ、現在でもその面影を残している。
また、任天堂の創業家である山内家にとって、菊浜エリアは思い入れの深い地域であり、山内財団およびYN10は、これまでに同エリアで12件の土地・建物を新規に取得している。
これらの土地・建物は、初代山内房治郎が創業した山内房治郎商店があった土地のほか、過去にお茶屋や遊郭として使われていた土地・建物、暴力団事務所が所在した履歴のある土地なども含まれているものの、直近の所有者が反社会的勢力や密接交際者ではないことを確認済みという。
両者は、この土地を活用し、長い時間をかけながら魅力的な町として活性化させるための活動・取り組みを検討する。2025年〜30年を目標に、クリエイターやアーティスト、起業家など、分野を横断した人材が交流し意見交換を行うための施設などの建設を進めていく予定とする。
両者はこれまでに、京都市中心部を流れる高瀬川の護岸工事への寄付やプロジェクトへの参画、任天堂の旧本社跡地をリノベーションしたホテル「丸福樓」の開業などを通して地域貢献活動に取り組んできた。同財団は「ネットワークやリソースを生かし、さまざまな挑戦が増えるためのサポートに尽力していきたい」としている。
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