営業管理職の81.4%が「コロナ禍で部下指導が難しくなった」 育成の課題は?:コミュニケーション機会が減少
営業管理職の81.4%が「コロナ禍で部下指導が難しくなった」と感じている──こうした結果が、プレセンスの調査で判明した。
営業管理職の81.4%が「コロナ禍で部下指導が難しくなった」と感じている──こうした結果が、プレセンスの調査で判明した。
商談前後における部下との会話時間について、新型コロナ流行前よりも減少したかという質問に、合わせて73.2%の回答者が「かなりそう思う」あるいは「ややそう思う」と回答した。
コロナ禍に機会や時間が減ったものを尋ねたところ、最も減少したのは「営業同行前後のランチ・ディナー」(41.8%)。次いで「商談前後の個別ミーティング」(39.2%)、「電車やタクシーの移動時」(32.9%)との回答が多かった。
商談前後における部下とのコミュニケーション不足により生じているOJT(職場での部下指導・育成)上の課題を問う質問では、「部下の行動管理や商談進捗管理がしづらい」(55.7%)が最も多く票を集めた。次いで「部下の行動改善に向けた適切なアドバイスがしづらい」(53.2%)、「部下との信頼関係を構築しづらい」(41.8%)と続いた。
多くの営業管理職が、コロナ禍での部下指導・育成に難しさを感じている理由として、部下との対面でのコミュニケーションが減少し、部下の行動管理や行動改善に向けてアドバイスしづらくなっている様子がうかがえる。
同社は「今後もリモートワークや営業のオンライン化の動きが止まることは考えがたく、対面でのOJTは機会が限定的になる」と予想されることから、今後は“従来のOJTが担っていた役割を補完するOFF-JT(営業研修)の仕組み”が必要だと説明している。
調査は22年4月12〜13日、同社が「オンライン商談を実施している、従業員数500人以上の企業」に所属する管理職経験3年以上の営業管理職を対象に実施し、108件の回答を得た。
関連記事
- 「営業配属だけはイヤだ」 新卒は、なぜ営業職にアレルギーを持つのか?
「企業の人材不足」に関する調査によると、「営業職」の人員不足が最も高いことが分かった。「営業はキツい」「新規営業をやっている女の子が泣いていた」などSNS上では営業職に関するネガティブなエピソードも見られる。しかし、総合職の約7割が営業職に配属される時代だ。企業側は苦手意識を持つ新卒をどのようにマネジメントすべきか? - コロナ禍で成功パターンが消えた──逆境のベルフェイスを「受注率10倍」に導いた秘策
オンライン営業システムを提供するベルフェイスにとって、コロナ禍は逆境だった。多くの人がWeb会議システムで商談をすることに慣れ、競合は増え、電話商談の機会は減ったからだ。そんな中、セールスイネーブルメントに取り組んだことで、受注率は約10倍になったという。一体どんな取り組みを行っているのだろうか。 - 「中途採用で営業力強化」はなぜ失敗? 良かれと思った組織作りの落し穴
多くの営業組織が、営業担当者のスキル向上や育成に課題を抱えている。その解決策として最も多く選ばれるのが「中途採用で営業力を強化する」という手法だが、中途採用に依存しすぎると、取り返しのつかない失敗を招いてしまうケースもある。筆者が見てきた実際の失敗例をもとに、何が求められているのかを考える。 - “営業の育成が課題”の原因は「人がいない」「時間がない」 しかし支援ツールは「利用していない」が約6割
営業組織の課題は「営業の育成」だと感じる経営者・営業職は3割以上──UKABU(大田区)が行った調査で、このような結果が判明した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.