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肌に吸い付くような“泡シャワー”を、なぜLIXILは開発したのかあの会社のこの商品(2/6 ページ)

シャワーは開けばお湯や水が出てくるだけだと思いがち。しかしLIXILは、新規事業の一環として、泡も出てくるシャワーを開発した。その泡も普通の泡ではなく、肌に吸い付くような泡。なぜ、このようなシャワーを開発したのか? 担当者に話を聞いた。

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これまでなかった体験をシャワーで提供

 「KINUAMI U」は19年に開発され、クラウドファンディングで限定100台を完売した初代「KINUAMI」を発展させたもの。初代の「KINUAMI」は、消防車両の開発・製造を手がけるモリタグループとの共同開発で生み出した。


初代KINUAMI

 開発のきっかけは、17年に開催された国際福祉機器展でモリタグループが泡で火を消す消火技術を応用した「泡シャワー」のコンセプトモデルを出展したところ、LIXILの関係者が「泡シャワー」を体験し、商品化の可能性を感じたこと。KINUAMIプロジェクトチームのリーダーを務めるLIXILの平田知明輝氏(事業企画部新規事業プロジェクト)は、当時のことを次のように振り返る。

 「LIXILは水周りのプロダクトに関わって長いので、モリタグループの泡生成技術にわれわれの水周りプロダクトの知見やリソースを活用することで、まったく新しい入浴体験を提案できるのでは? と考えました」

 消防車両以外での泡生成技術の活用を検討していたモリタグループと、水周り製品を通じてこれまでにない価値の提供を模索していたLIXIL。LIXILからモリタグループに泡が出るシャワーの共同開発を持ちかけたところ、話がトントン拍子に進み、数回の打ち合わせを経てプロジェクトが始まることになった。

 ただ、これまでになかった技術の商品が高く売れるかどうかが未知数であったことなどから、クラウドファンディングで反応を見ることにした。そのため両社のほか、クラウドファンディングを運営するマクアケもKINUAMIプロジェクトチームに参画した。

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