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成城石井、上場へ 消費意欲が下がる中、高価格帯スーパーに勝ち目はあるか?:小売・流通アナリストの視点(1/5 ページ)
ローソングループの成城石井が東証プライム市場に上場することが明らかになった。「巣ごもり特需」も消え、食品スーパー各社が苦戦する中、成城石井はなぜ今上場するのか。消費意欲が下がる中、高価格帯スーパーである同社に勝ち目はあるのだろうか──?
上場食品スーパー各社の2021年度(22年2月、3月期)決算がだいたい出そろった。コロナ禍の巣ごもり需要の恩恵を受けて、ほぼ全社、増収増益であった20年度とは異なり、前年度の反動から多くの企業が減収もしくは減益となった。
失われた「巣ごもり特需」
スーパーマーケット販売統計(全国スーパーマーケット協会)の既存店売り上げ動向を見ても、20年の大きな伸びと21年度の反動落ちが顕著にうかがえる結果となっており、「巣ごもり特需」効果はほぼ失われた。
2〜3月に決算期を迎えた主な上場食品スーパー19社の営業収益、営業利益を集計した。21年度の増収増益達成企業は、ヤオコー、ヨークベニマル、ベルク、ハローズ、エコスの5社のみとなった。
ほぼ全社が増収増益となった20年度とは様変わりの状況で、業界の「実力派」企業を除く大半が、反動落ちの影響を受けた。コロナによる「特需」環境が終わった業界は、コロナ前からの課題であった市場縮小、再編という課題に再び向き合うことになる。
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