「雨が降った日の午前中」に売れていたファミマの靴下、いまはどうなっているのか:コンビニエンスウェア(2/2 ページ)
ファミマの衣料品オリジナルブランド「コンビニエンスウェア」で展開するソックスの累計販売数が500万足を突破。その中でも、白地の靴下に青と緑のラインをあしらった「ラインソックス コンビニホワイト」は発売当初からSNSで話題に。要望が多かった「こどもくつした」を発売する。
ファミマソックスから「こどもくつした」
購買層が拡大したことで、「ファミマソックスで親子のリンクコーデを楽しみたい」「子どもの靴下をコンビニで気軽に買いたい」「運動会などで目立つカラーの子ども用の靴下がほしい」といった声が挙がるようになった。そこで5月31日には、新たに「こどもくつした」(858円)を発売する。サイズは13〜19センチまでに対応し、定番の「コンビニホワイト」と、他1色を組み合わせた2足をセットにした。
同ブランドの人気を支えるのは、ラインソックスだけではない。例えば、女性用の「スキンタンクトップ」などには、伊藤忠の再生ポリエステル糸「Renu(レニュー)」と旭化成の機能糸「Paircool(ペアクール)」を配合。蒸れにくく速乾性に優れた仕様とした。
さらに、男女兼用の「アウターTシャツ」(1089円)は、100%綿素材を使用したほか、抗菌防臭加工を施しニオイにくい仕様とした。同商品は名前の通り「1枚で着られるTシャツ」として訴求していて、生地の厚さや襟の幅、肩の“落ち感”といった細かい部分まで落合氏と協議し、デザインしたという。
また、発売当初からSNSを中心に話題となった婦人クルーソックスの「パステルピンク」と「わかくさ」の再販も決めた。
その他、生活雑貨の新商品として、「ヘッドバンド」(539円)を発売。ラインソックスの柄と連動し、青と緑と白でファミリーマートらしさを表現。ラインソックスと合わせたコーディネートを楽しめるようにした。
ファーストリテイリングが展開するユニクロとジーユーの国内店舗数は、21年8月期時点で合計1249店。しまむらは2月時点で1421店となっている。これに対し、ファミマは全国で1万6563店舗(4月末時点)とその差は歴然。SNSで話題となった商品や世界的デザイナーのアイテムが、身近なコンビニで買える。このような利便性もあって、コンビニの衣料品が「その場しのぎに買う」ものから「欲しい商品だから買う」といった流れに変化しつつあるようだ。
圧倒的な店舗数と24時間営業という利便性を強みに、「インナーはファミマで買う」という文化をさらに定着できるか。
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