コラム
店内に鳴り響く「キュイーン!」 川崎重工が“メカの駆動音にあふれた”未来型レストランを運営する理由:ロボットが調理から配膳まで担当(3/3 ページ)
配膳を担当するロボットが、目の前に料理を運んでくれる。店内には常に「キュイーン!」「ウィーン!」というメカの駆動音が聞こえてくる。ここは川崎重工が運営する「Future Lab HANEDA」。なぜ、そんな施設を運営しているのか?
羽田空港や大田区とも共創
Future Lab HANEDAは、川崎重工、ICMG、きらぼし銀行の3社が、羽田空港や東京都大田区と共創して開設された。さまざまな社会課題解決に向けた実証実験や社会実装によって未来につながるエコシステムを構築することを目指す「羽田共創プロジェクト」の一環で、ロボティクスを活用した社会課題解決のための実証実験場なのだ。
さらに、同プロジェクトの一環で、2021年にはきらぼし銀行がスタートアップや中小企業成長支援のためのインキュベーション施設として開所した「KicSpace HANEDA」と相互連携。大田区の中小企業をはじめ、人手不足を課題とする製造現場の省人化支援やロボティクスベンチャーの新製品開発支援など、ロボットによる中小企業やスタートアップのイノベーション実現に取り組んでいる。
川崎重工は、今後も同プロジェクトの活動を通し、スマートエアポートシティ、カーボンニュートラル、地方創生など、社会課題の解決や変革をテーマに、大企業、中小企業、スタートアップ企業、行政、自治体などと共創していくという。そして、首都圏の空の玄関口である羽田エリアから世界に向けて、社会変革イノベーションの創造に取り組んでいく。
この施設が位置する大田区は、製造業の会社が多い「ものづくりの町」だ。川崎重工は、この大田区からイノベーションの実現を目指していくという。
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