新型iPhone 14の機能を予想する 最新Androidの動向から分かるトレンド:房野麻子の「モバイルチェック」(2/4 ページ)
2022年も秋には次世代iPhoneが発表されると予想されており、すでにさまざまな機能の搭載が噂されている。そこで、今期の高機能Androidスマートフォンのトレンドを見ながら、それらの噂が真実になるかどうかを予想してみたい。
イメージセンサーが大型化
シャープの「AQUOS R7」、ソニーの「Xperia 1 IV」、サムスン電子の「Galaxy S22」シリーズは、スマホ離れした大型のイメージセンサーを搭載している。
AQUOS R7はR6に引き続き1インチセンサーを採用し、弱点とされたAFも高速化した。Xperia 1 IVは、メインの広角カメラのセンサーサイズが1/1.7インチ。また、望遠カメラはペリスコープレンズを採用し、焦点距離(35ミリフィルム換算)85〜125ミリの距離が光学ズームに対応した。従来モデルはデジタルズームだったが、1 IVは3.5〜5.2倍の望遠はより高画質な画像を撮影できるようになった。Galaxy S22シリーズの最高峰、「Galaxy S22 Ultra」は、メーカーサイトでセンサーサイズは公表されていないが、1億800万画素の高解像度カメラには「Galaxy史上最大のイメージセンサーを搭載」とある。
また、AQUOS R7とGalaxy S22 Ultraは、4つ、あるいは9つの画素を結合させて受光面積を増やし、明るい場所ではより高精細な写真、暗い場所でも多くの光を取り込んでクリアな写真を撮れる「ピクセルビニング」を採用している。
望遠に対しても注力している。Xperia 1 IVの望遠カメラは光学ズームを実現していて、デジタルズームとは違った高画質が楽しめる。Galaxy S22 Ultraは光学3倍に加え、光学10倍レンズも搭載し、スマホでも遠距離撮影も実現できるようになってきた。
新型iPhoneは、センサーが大型化し、カメラ画素数は1200万画素から4800万画素に増加、ピクセルビニングに対応すると噂されている。現在の1200万画素は、最近のスマホとしては決して高画素ではなく、新型iPhoneの全モデルが4800万画素になっても意外ではない。4800万画素のカメラを搭載するAndroidスマホは、大抵ピクセルビニングにも対応しているので、iPhoneも4800万画素カメラを搭載すれば、おそらくそうなるだろう。
ハイスペックなAndroid機のイメージセンサーは1インチに近づき、画質も向上していると高く評価されている。発表会会場で見た限り、AQUOS R7は動作も改善しており、1インチレベルのセンサーは高級スマホに急速に広まっていく可能性がある。iPhoneのProモデルも、1インチかどうかは分からないが、より大型のセンサーを搭載する可能性は高そうだ。
注目は望遠カメラの扱いだ。S22 Ultraのような光学10倍は、レンズの数を増やす必要があるので可能性は低そうだが、4800万画素に解像度が上がりそうなので、拡大してトリミングしても精細な写真が楽しめることを訴求してくるかもしれない。
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