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これが“真の5G”? 携帯電話キャリアが始めた「5G SA」とは房野麻子の「モバイルチェック」(1/3 ページ)

2月21日、KDDIは法人向けに「5G SA」の商用提供を開始したと発表した。「5G SA」の「SA」は「Stand Alone(スタンドアロン)」を意味する。5G SAは、無線通信からコアネットワーク(認証やデータパケットの転送経路の設定、移動制御などの機能を持つ設備)まで、すべての基地局設備が5G専用に開発されたもので提供する。

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 2月21日、KDDIは法人向けに「5G SA」の商用提供を開始したと発表した。AbemaTVが運営する「ABEMA」で生配信される映像の一部を、「Xperia 1 III」をベースに5G SAに対応させた端末を通じて中継した。


5G SAで映像中継試験時の様子

 「5G SA」の「SA」は「Stand Alone(スタンドアロン)」を意味する。5G SAは、無線通信からコアネットワーク(認証やデータパケットの転送経路の設定、移動制御などの機能を持つ設備)まで、すべての基地局設備が5G専用に開発されたもので提供する。ソフトバンクは2021年10月に、ドコモも同年12月に5G SAサービスの提供を開始している。

 一方、現在、一般的に提供されている5Gは、すべてが5G専用設備で提供されているわけではない。現在の5Gは「5G NSA」、Non Stand Alone(ノンスタンドアロン)方式の5Gで、コアネットワークには4Gのものが用いられている。4Gで使用されている設備を流用することから、5Gサービスを早く導入できるというメリットがある。


5G NSAと5G SAのネットワーク構成の違い(ソフトバンクのプレスリリースより)

 ただ、5G NSAでは5Gの特長である「超高速・大容量通信」「超遅延通信」「多数の端末接続」を同時に提供することができない。5Gらしい機能を発揮できるのは5G SAからということで、5G SAが「真の5G」と呼ばれているのだ。

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