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【独自】タニタの不健康な“お家騒動” 正反対の主張で争う、現社長と父・兄弟パワハラの報告も(2/4 ページ)

体脂肪計などを製造・販売するタニタで、“お家騒動”が起きている。現社長の就任後、社長の父や兄弟が相次いで退職。筆者が詳細を取材すると、今もなお正反対の主張で争う現社長と父・兄弟の現状が浮かび上がってきた。

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創業家のお家騒動 何が起きたのか?

 千里氏の父・大輔氏は、08年の千里氏の社長就任と同時に同社の会長にしりぞいたが、2年後にタニタを退社している。

 理由は経営方針の転換によるものだ。千里氏が社長就任後、投資分野から資金を引上げたり、株を処理したり、「コスト低減による利益確保」という経営方針を転換したりと、大輔氏時代のやり方をことごとく否定するような行動をとった結果によるものといわれている。

 同年には、タニタで新規事業開発などを担当していた弟の昭吾氏も退職。こちらも千里氏との関係悪化が理由といわれており、退職後に昭吾氏が独自に手掛けている研修・教育・出版事業においても、「タニタの名前を使うな」と千里氏から圧力が加えられたという。

 そして長兄の富士氏は、タニタ子会社の社長としてフィットネス事業を手掛けていたが、千里氏より出勤停止処分が下り、千里氏の社長就任から3年後に退社している。


タニタ創業家の現状。現社長の就任後に、父・兄・弟が立て続けに退社した

 富士氏の処分の理由は、「富士氏の事業において、教育訓練のために労働局から助成金を約700万円受給していたが、実は訓練が行われていなかったことが発覚。結果的にタニタ社が助成金を全額返金することになった」というものだ。

 この件について、あらためて富士氏に確認すると「計画段階では千里氏の同意のもとで進めていた話。労働局からは、スケジュール通りにいかなければ計画変更、書類の差し替えでOKとの見解があったが、不正受給で解任され、会社は知らなかったことにされてしまった」と振り返る。

 その後、会社側は富士氏に対して損害賠償請求の訴訟を起こしている。

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