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美顔アプリで天下取ったMeitu、仮想通貨暴落で60億円の赤字:浦上早苗「中国式ニューエコノミー」(3/5 ページ)
画像SNSの成長とともに一世を風靡した美顔加工アプリの提供社「Meitu」が、22年上期の純損失が60億円に達するとの業績予想を発表した。赤字幅は前年同期の2倍〜3倍近くに拡大する見込み。背景には、投資した仮想通貨の暴落があり、批判の声が上がっている。
カシオのデジカメに続く「自撮り神器」
そもそもMeituはどんな企業なのか。
08年に創業し、PC向けの画像加工ソフトを手掛けていた同社は、美顔アプリを大ヒットさせて、16年12月に香港証券取引所に上場した。当時は「テンセント以来の大型IPO」との呼び声もあった。
中国人女性は自撮りが大好きで、10年代前半にはカメラの角度を自由に調整できるカシオのデジタルカメラ「EX-TR100」が爆発的に売れた。「セルフィー神器」との別名がついた同機種は中国の定価の数倍で取引されるようになり、日本に買いに行く人まで続出したほどだ。
MeituはスマートフォンやSNSが普及すると、スマートフォンで自撮りして写真SNSに投稿する女性向けに、ワンクリックで肌色や目の大きさ、輪郭を補正する美顔加工アプリ「美図秀秀」をリリース。
美図秀秀は16年末時点でダウンロード数約11億回。月間アクティブユーザー数は4億5000万のお化けアプリに成長した。17年には米経済メディア「TIME」で今年のお勧めアプリ17位に選出されるなど、海外にも人気が広がり、日本のテレビ番組で紹介されることもあった。
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