2015年7月27日以前の記事
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人気拡大中のネッククーラー 誕生のきっかけは、暑いときの“ある行動”節電や現場仕事でも重宝(3/4 ページ)

夏の猛暑は深刻だ。熱中症警戒アラートも毎日のように発令されており、日々の暑さ対策もはや必須となってきた。暑さ対策といえば、定番の扇子や日傘から最近では手持ち扇風機もよく目にするようになってきたが、ここ最近じわじわと人気が拡大している商品がある。家電メーカーのサンコーが手掛ける「ネッククーラー」だ。

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2020年に最初のヒット商品が誕生

 ネッククーラーの1番のセールスポイントは、他の熱中症対策アイテムと異なり、冷たさが続くということだ。それを可能にするペルチェ素子の冷却性能と放熱性能は比例するため、熱くなる面をいかに冷却できるかが、冷却性能の良しあしに直結する。つまり、冷たさを維持するには放熱機能が不可欠であり、そのためには送風し続ける必要があるのだ。

クーラー
ネッククーラーmini

 そこで、19年に発売した「ネッククーラーmini」には、冷却部分にファンを搭載。外気温−13℃と冷却機能も向上し、約1万8000台を売り上げた。20年には「ネッククーラーNeo」を発売。ファンを1つにすることで静音性を高めつつ、外気温−15℃をキープした。

 また、冷たさのレベルもそれまでの強・弱に、新しく「ゆらぎ」を追加。ずっと冷たいと感覚がまひするため、ゆらぎモードで強弱を行ったり来たりし長時間付け続けても負担が重くならないようにした。Neoは23万台を売り上げ最初のヒットとなり、ネッククーラーの存在感を世に知らしめるきっかけとなった。

クーラー
ネッククーラーNeo(公式Webサイトより引用)

 21年には「ネッククーラーEvo」を発売。外気温−15℃は「ネッククーラーNeo」と同様だが、モバイルバッテリーを内蔵し、コードレスで使えるようにした。「ペルチェ素子は電気をあまり使いません。そこに着目し、コードレスタイプにしました」(えきさん)。コードレスになったことは、思わぬところからの反響を呼んだ。仕事中にも使いやすいと、熱中症対策アイテムとして現場仕事の人からの人気が急増したのだ。その結果、47万台を売り上げた。

クーラー
ネッククーラーEvo

 今年は2種類のネッククーラーを発売。「ネッククーラーSlim」(6月末時点での売り上げは11万5000台)は、髪をファンに巻き込まないように外側にカバーを付けた他、付け心地を良くするため、重心が前になるようバッテリーの形状を見直したという。また、デザイン性にもこだわり、人気ドラマの小道具としても使われた。

 試着してみたところ、ファンの音は多少するものの気にならない程度だった。また、電源を入れて数秒で冷たくなるので、暑い時にすぐ使用可能。外側のカバーのおかげで、髪やイヤフォンが巻き込まれない。

クーラー
ネッククーラーSlim

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