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KDDIを襲った多重のワナ 通信障害では結局、何が起きていたのか本田雅一の時事想々(1/5 ページ)

auの大規模通信障害では、結局何が起きていたのか。KDDIの高橋誠社長は7月29日、障害の概要などについて報告をした。報告によると、多重の想定外に見舞われ、障害が長期化した背景が見えてきた。ITジャーナリストの本田雅一が解説する。

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 7月2日、午前1時25分から始まったau回線の通信障害では、結局何が起きていたのか。

 KDDIの高橋誠社長は29日、決算発表に先立って、謝罪の言葉と障害の概要、最初防止対策などについて報告をした。より技術的で詳細な背景については、別途、総務省への報告が行われるだろう。

 高橋社長によると発生期間は61時間25分におよび、音声通話障害の影響を受けた加入者は約2278万人、データ障害に関しても765万人以上と、まさに過去最大の障害だった。


会見で話す高橋誠社長

 障害発生のおおまかな経緯は、障害発生中に行われた3日の記者説明会でも説明があった。ただ、不可解だったのはその後の完全復旧が予想以上に遅く、発話できない状態が続いたことだ。今回の説明会では、復旧作業中の時点では判明していなかった3つ目の障害が発生していたことが分かった。

 通信障害発生から収束への経緯を簡単に振り返りながら、60時間以上の長時間障害に至った理由を追いかけてみたい。

 なお、KDDIでは今回の障害発生経緯の説明に先立ち、原因の特定を進めた上で、同様のケースでの障害発生が起きないよう再発防止対策を実施しているという。

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