ウナギのチェーン店が急増中! 価格が高騰しているのに、売り上げが好調な理由:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/6 ページ)
コロナ禍に入ってから、ウナギのチェーン店が急増している。ウナギのファストフード「名代 宇奈とと」は、約2年で店舗数が7倍に増えた。一方、高級なウナギ料理を提供するチェーン店の存在感も増している。
本格的なウナギ専門店「にょろ助」
にょろ助は、生きたまま仕入れたウナギを直接さばき、炭火で焼き上げる本格的なウナギ専門店だ。価格はできるだけ抑えて展開。江戸時代には庶民の手軽なファストフードだったのに、いつしか高級でよそ行きな食事になってしまったウナギが、改めて日本人の日常食になることを目指している。経営は際コーポレーション(東京都目黒区)。
第1回目の緊急事態宣言が解除されて約1カ月後の20年7月に銀座からスタートしたブランドだが、同社の既存の店舗を業態転換している。元の店舗は会食や宴会の多い高級和食店だったが、コロナの影響で休業を余儀なくされていた。
営業再開にあたり、新しい生活様式になじみやすい業態を模索。行き着いたのが日本人がこよなく愛するウナギだったという。
焼き方は、関東流の蒸し焼きにはせず、焼きのみで蒲焼を提供する関西流の「地焼き」にこだわった。地焼きは皮目がパリッと香ばしく、ウナギ本来の脂の乗り方をしているのが特徴的だ。ウナギは生きたまま仕入れ、職人がさばき、炭火でじっくり焼いて提供する。
現在は、にょろ助ブランド12店、その他の「瓢六亭」「鰻處 黒長堂」といったウナギ業態を合わせて、同社のウナギ専門店は15店(一部休業中を含む)となっている。
値段は銀座店において、うな重・うな丼の並、ひつまぶしの並で4180円など。うな重や鍋のコース料理、ウナギの天ぷらやハムなど、専門店ならではの一品料理も味わえるようにしている。
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