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東急東横線に「Q SEAT」導入、なぜ“一部”指定席を進めるのか「座れる」をサービスに(1/4 ページ)

東急電鉄は2023年度以降、現在大井町線で運行している有料着席サービス「Q SEAT」を東急東横線に導入すると決定した。京王電鉄でも一部座席指定列車の導入を検討しているが、なぜ全席ではなく“一部”指定席を進めるのか。狙いは。

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 関東圏では、私鉄の多くが全車座席指定制の通勤客向けライナー列車を導入している。例えば、京王電鉄の「京王ライナー」や東武鉄道の「TJライナー」「THライナー」だ。それらの車両ではロングシートとクロスシートが転換する車両を導入し、通勤時間帯は通路向きのロングシート、座席指定列車として使用する際には座席を進行方向に向け、クロスシートにしている。

 多くのライナー列車は、全車両が指定席となっている。そんな中、一部だけ指定席にして、既存の列車種別の中に含めている私鉄がある。関東圏では東急電鉄だ。

東急の「Q SEAT」はどんなところが特殊なのか?


東急電鉄の6020系と2020系車両(出典:東急電鉄のプレスリリース)

 東急大井町線では、2018年12月より急行列車での座席指定サービス「Q SEAT」を開始した。6020系や6000系の3号車をロングシート車からロング/クロス座席転換可能な車両に置き換え、平日の夕方以降に運行する一部の大井町発長津田行の列車で座席指定サービスを提供している。

 なぜ、ほかの鉄道会社が全車両で座席指定サービスを提供する中、東急電鉄では1両だけの座席指定サービスを提供するのか。それは座席指定サービスが普及する中、東急電鉄が置かれた状況で何ができるかを考えた末の結論だった。

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