紙巻の撤退はある? 「ケント」や「glo」の英BATが進める“加熱式移行”戦略:最高マーケティング責任者を直撃(1/4 ページ)
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパンが、加熱式たばこ専用デバイス「glo hyper X2」を発表した。BATグループにとって、日本はどのような位置付けなのか。英BAT最高マーケティング責任者を直撃した。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(以下、BATJ)が、加熱式たばこ専用デバイス「glo(グロー)」より、「glo hyper X2(グロー・ハイパー・エックス・ツー)」を発表した。日本では10月上旬から全国発売し、その後世界で展開する計画だ。
同製品は、従来型に比べ13%の本体サイズ削減と7%の重量軽減を実現。持ち運びやすさの向上を目指した。
同社として初めて、約15秒間で加熱が完了する「ブーストモード」のボダンを独立させた。デザインは異なる2つの素材を組み合わせたバイカラーとしたほか、使用中の加熱モード・起動時間・充電状態が一目で分かるよう「新LEDインジケーター」を改良。上部のカラーを回すことで挿入口の開け閉めをする「新シャッタードア」を採用している。
加熱式たばこといえば、フィリップ モリス ジャパンの「IQOS(アイコス)」が圧倒的シェアを占め、グロー、JTの「Ploom(プルーム)」が後を追う形となっている。10月には加熱式の増税も控えている中、各社が新デバイスや新たなスティックを投入し、盛り上がりを見せている。
グローは2016年に仙台で発表され、各国へと展開した過去がある。発表会にあわせ来日した英BATのキングズリー・ウィートン最高マーケティング責任者(CMO)は、「グローは日本の故郷だ」と日本への思いを語る。
BATグループにとって、日本はどのような位置付けなのか。そして、新デバイスを日本から展開する理由をキングズリー氏に尋ねた。
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