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スーツにリュックはもはや定番? エースの”薄いビジネスリュック”が好調な理由3分インタビュー(1/3 ページ)

かばん製造販売大手のエース(東京都渋谷区)が展開する「ガジェタブル」が好調だ2018年の発売から累計で24万個が売れたという。このほど、新たに「ガジェタブルEF」を発売。これまでの製品とは何が違うのか。担当者に聞いてみた。

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3分インタビュー:

 「SNSで話題のあの商品はどうやって開発したの?」「なぜこの会社はこんな取り組みを進めているの?」ちょっと気になっていた企業の“なぜ”をコンパクトに紹介します。

 サービスや製品に込めた思いや苦労話など、担当者にしか分からない「裏側」を徹底取材。仕事が忙しくて、じっくりと情報を得ることができない人でも読めるよう、できるだけ簡潔にまとめています。テレワーク中の息抜きや移動時間、就寝前に「3分インタビュー」でサクッと情報収集!

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 ここ数年、スーツ姿にリュックを背負ったビジネスパーソンをよく目にする。在宅勤務も定着し、紳士服大手各社が苦戦している中、ビジネスリュックはウェアとは異なる流れがあるようだ。

 かばん製造販売大手のエース(東京都渋谷区)によると、かつてビジネスリュックの主流といえば、“手提げにもリュックにも肩掛けにもなる”といった3WAYタイプの商品だったが、現在はよりスマートでスタイリッシュなものが人気だという。特に同社が2018年から展開する「ガジェタブル」は好調で、22年6月時点でのシリーズ累計販売数は24万個を突破した。

 ガジェタブルの特徴はその薄さだ。幅が10センチ前後しかなく、電車内でも周囲に配慮した「マナー持ち」ができるという。7月には限定モデル「ガジェタブルEF」を発売している。

 コロナ禍前に比べ出勤する人は減っているが、なぜ同シリーズが支持されているのか。同社のマーケティング部広報PR担当の森川泉さんに話を聞いた。

ガジェタブル
エースが展開する「ガジェタブル」(出所:プレスリリース)

担当者に聞いてみた

――ビジネスリュック「ガジェタブル」が好調のようですね? いつからビジネスリュックに注力しているのでしょうか

森川 当社がビジネスリュックに注目し始めたのは、東京マラソンがスタートした2007年でした。健康志向ブームの高まりがあって、ビジネスパーソンも、一駅歩いて通勤する、お弁当を会社に持っていくというのがちょっとしたムーブメントになっていました。その流れから、今後はビジネスリュックが売れ出すのでは? と開発に力を入れ始めました。

 その後、東日本大震災の発生や環境省によるスーパークールビスの推奨、スマートフォンの普及などから、ビジネスリュックの需要が右肩上がりに伸びる状況になりました。

 そんな中、当社の営業があるお得意先と話をして話題にあがったのが、「リュックを持っている人が増えたが、電車に背負ったまま入ってくる人はすごく邪魔だよね」という声でした。であれば、そのまま満員電車に乗っても邪魔になりにくいリュックを開発したらいいのでは? と企画を進めたのが「ガジェタブル」シリーズです。薄型で、電車の中で邪魔にならない持ち方に対応したリュックとして開発しました。

ガジェタブル
電車の中で邪魔にならない持ち方に対応している

 実際に日本民営鉄道協会が実施した「駅と電車内のマナーに関するアンケート」(2018年度)での1位は「荷物の持ち方・置き方」でした。その当時は「電車内でリュックを持ってる人が多いな、邪魔だな」と感じている人ははすごく多かったのかなと思います。

ガジェタブル
『荷物の持ち方・置き方』のうち、最も迷惑に感じる行為は?(2018年度 駅と電車内のマナーに関するアンケート
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