スーツにリュックはもはや定番? エースの”薄いビジネスリュック”が好調な理由:3分インタビュー(2/3 ページ)
かばん製造販売大手のエース(東京都渋谷区)が展開する「ガジェタブル」が好調だ2018年の発売から累計で24万個が売れたという。このほど、新たに「ガジェタブルEF」を発売。これまでの製品とは何が違うのか。担当者に聞いてみた。
薄型なのに荷物が入る!
――なるほど。発売当初の反響はいかがでしたか?
森川 電車内で邪魔になりにくくするため、余計なものが飛び出していないデザインにこだわっています。通常のリュックとは異なり、設定した規格に収まるよう開発するという制限があり、その中で最大限効率的に物を詰められるよう開発していますので、お客さまからは『思っていた以上に荷物が入る』との声をいただいています。
例えば、リュックのフォルムも余計な丸みを持たせず、パソコンなど四角いビジネスツールがきっちり入るシンプルなデザインとしています。ポケットの位置も少しずつすらして、1カ所が膨らんで他のポケットに入れられないということが起きないようにしています。
当社のオンラインストアで購入されたお客さまのレビューを見ると、「コンパクトなのに荷物がたくさん収納できる」「電車内でかさばらず、持った時に見た目がすっきりして見える」「軽量で負担が少ない」との声をいただいています。
――7月には限定モデル「ガジェタブルEF」を発売していますが、これまでのシリーズと何が違うのでしょうか。
森川 ガジェタブルシリーズは18年から販売していますが、ガジェタブルEFは、“2022年のビジネスパーソンの通勤に寄り添えるリュック”を目指して開発しました。
例えば、肩ベルトの一部をメッシュ素材に置き換え通気性を高めた新構造のベンチレーションハーネスを搭載しています。また、背面パッドには凹凸を設けて空気の通り道を確保しました。リュックは普通のカバンと違って体に当たる部分が多いので、肩や背中が蒸れてしまいます。また、コロナ禍で自転車通勤を始めた方も多かったので、涼しくなる機能を追加しています。
あと、内装上部には「吊りポケット」を配置しています。リュックはどうしても下に物がたまり、上部はデッドスペースになってしまいます。その部分にポケットを設けることで、ケーブルやUSBなどを分けて入れられるようにしました。
大きいサイズには、シリーズで初めてエキスパンド機能を搭載し、荷物の量に合わせて容量を増やせるようにしました。
ガジェタブルシリーズではマチ幅を10センチ以内に収めるルールを設定していますが、一部のお客さまからは「もう少しマチ幅があったらいいな」とのお声もありました。そこで、同サイズでは、幅を12センチ、エキスパンド時は16センチに設定しています。
関連記事
- ビジネスバッグで「リュック」はあり? ビジネスパーソン500人に聞く
デサントジャパンが、ビジネスパーソンの通勤時におけるビジネスバッグに関する実態調査をした。 - ビジネスホテルの“無料朝食”、気になる原価は一体いくら? 激化する“朝食合戦”から見るホテルの今
ホテルが朝食で特色を出そうとしていることは、宿泊者としてひしひしと感じる時がある。新たな施設の建設やリノベーションを施せば特色は強く打ち出せるが、コストはバカにならない。朝食は差別化のアイテムとして取り組みやすい部分なのだろう。 - 洋服の青山の“1万円スーツ”、実は「男女兼用」「災害対策」だった!? 知られざる開発秘話
青山商事が手掛ける高機能セットアップ「ゼロプレッシャースーツ」が好調だ。税込1万円以下で購入できる高機能スーツで、サイズによっては“ほぼ完売”状態となるほど人気という。他社製品とは何が違うのか、担当者を直撃した。 - AOKIのパジャマシューズが好調! 日本人の「やりがちな行為」に着目した開発秘話
AOKIが3月に発売した「パジャマシューズ」が好調だ。履き心地や見た目にこだわったビジネスシューズは靴専門店でも購入できるはずだが、違いは何なのか。担当者に聞いたところ……。 - お仕事と“推しごと”を両立! SNSで話題の「推しごとバッグ」はなぜ生まれたのか
エレコムが、お仕事と“推しごと”を両立できる「推しごとバッグ」を発売した。SNS上で話題となっている商品はなぜ生まれたのか。担当者に聞いてみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.