最新ゴールドカードのトレンドを網羅 セゾンゴールドプレミアムが狙う日常のお得化とは?:金融ディスラプション(3/5 ページ)
楽天カードとは違った観点でお得をうたうカードが、このところ次々と登場してきている。そしてその中心は、年会無料の一般カードではなく、1万円前後の年会費のゴールドカードだ。クレディセゾンが8月に発行を始めた「セゾンゴールドプレミアム」もその一つだ。
レベル制度、ゲーム感覚のポイント還元
もうひとつ昨今のトレンドが、一定の利用額を突破するともらえるポイント還元だ。最も有名なのがエポスゴールドカードの年間ボーナスポイントだろう。これは年間50万円利用すると2500ポイント(0.5%相当)、100万円利用すると1万ポイント(1%相当)を付与するというものだ。
エポスゴールドカードの場合、通常の還元率は0.5%だが、年間100万円利用すると合計で1.5%の還元率になる。1.5%は高還元と呼ばれるカードの中でも高い部類に当たるため、ユーザーはがんばって100万円使おうとするわけだ。
クレジットカードビジネスの収益源の1つは、加盟店からの決済手数料だ。1人が複数のカードを持って使い分けるようになった現在、単に保有してもらうだけでなく大量に使ってもらうための仕組みは重要になる。年間ボーナスポイントはそこにうまくハマった。
同様の仕組みを三井住友ゴールドカード(NL)も用意している。年間100万円の利用で1万ポイント付与と、ほぼエポスゴールドと同様の仕組みだ。
そして当然のように、セゾンゴールドプレミアムも似た仕組みを備える。50万円利用ごとに0.5%相当の2500ポイントを付与する。100万円使えば5000ポイントの付与となるわけで、還元率は0.5%に落ちるが狙いは同様だ。
「レベル制度を設けていて、ゲーム感覚で使いたくなるようにしている。楽しみながら、あといくら使おうかなと思える仕組み」だとクレディセゾン ペイメント事業部戦略企画部の森田結香氏は説明する。
マーケティングに根付きつつあるゲーミフィケーション。そこでは小刻みにゴールを設定しユーザーに達成感を頻繁に感じてもらうこと、そして行動の結果がすぐにフィードバックされることが大事だ。セゾンゴールドプレミアムでは、スマホアプリ内に現在の利用金額と、どのレベルに達したかがすぐに分かる画面が用意されている。これは、先行する三井住友やエポスカードに比べて優れている部分だ。
「ゲーム感覚と可視化によって、お得が目に見えるようにした。50万ごとにボーナスポイントもある。月間15万円使うなら、3カ月、4カ月で達成できる。気持ちが切れないように、いかに継続してもらえるかが重要」(クレディセゾン ペイメント事業部戦略企画部の吉田昂平課長)
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