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「撮り鉄」のマナー違反どう減らす? 撮影イベント有料化で見えてきたメリットとは実はありがたい存在?(1/3 ページ)

鉄道写真の愛好家「撮り鉄」がこのところ、SNSを騒がせている。駅構内で脚立を使った列車の撮影や、駅係員に暴言を吐くなどのマナー違反に批判が高まっている。トラブルを回避しようと、鉄道事業者が有料の撮影イベントを開催したりする動きも出てきている。

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 鉄道写真の愛好家「撮り鉄」がこのところ、SNSを騒がせている。駅構内で脚立を使った列車の撮影や、駅係員に暴言を吐くなどのマナー違反がたびたび投稿され、批判を集めている。トラブルを回避しようと、自治体が専用の撮影スペースを設けたり、鉄道事業者が有料の撮影イベントを開催したりする動きも出てきている。撮り鉄のマナー違反解消に向けた各社の対応を探った。


「撮り鉄」の相次ぐマナー違反に批判が集まっている(画像はイメージ、ゲッティイメージズ)

 「なに邪魔してんだよ、いい加減にしろよ」「どんだけ待ったと思ってんだよ」

 8月28日、地下鉄駅構内でカメラを手にする男性が、駅係員を罵倒する様子を映した動画がTwitterに投稿された。動画には、脚立に登って列車を撮影しようとする男性を、駅係員が「危ない、やめてください」と制止する様子が捉えられている。その後、ホームに男性の罵声が響き、「脚立禁止です」「警察呼びますよ」と冷静な口調で対応を続ける駅係員の様子が記録されていた。

 東京メトロによると、動画の事案は、4月23日午後12時50分頃、副都心線「明治神宮前<原宿>駅」の渋谷行き方面ホームで発生したものだという。

 「ホームドア付近にて脚立を立て撮影をしようとしているお客さまに対し、ホームドアから乗り出し転落や列車と接触する恐れがあったため、駅係員が制止を行いました」(同社)

 動画には、制止された男性が駅係員に軽く体当たりし、撮影を強行しようとするように見える姿も映されている。


東京メトロは「状況によっては警察の対応を要請する場合がある」と回答した(画像はイメージ、ゲッティイメージズ)

 「幸いお客さまの安全や運行に支障等はありませんでしたが 、駅構内で撮影されるお客さまにおかれましては、マナーやルールをお守りいただき、安全に注意してご撮影いただきますようお願いたします」

 その上で、同社は「危険行為や列車の安全運行の妨げになる行為、他のお客さまへの迷惑行為等、状況によっては警察等の対応を要請する場合がございます」と強調した。

鉄道各社「撮り鉄」対応に苦慮

 「撮り鉄」によるマナー違反はたびたび取り沙汰されている。8月中旬には、近鉄電車の車内で、撮影のために車内通報ボタンを押した乗客を車掌が注意する様子を映した動画がSNSで拡散し、批判が集まったばかりだ。相次ぐ撮り鉄のマナー違反に、鉄道各社も撮影時のマナーについて注意喚起を行っている。

 阪急電鉄は8月3日から、人気の絵本キャラクター「ミッフィー」を車体に描いたラッピング列車の運行を開始した。撮影したいファンが増えると考え、同社は8日、公式Twitterアカウントを通じて「写真撮影時のお願い」を呼び掛けた。

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