2社に1社が悩む就活生の「内定辞退」 どのくらい増えているのか?:採用活動の課題(1/2 ページ)
学情が採用担当者を対象に調査したところ、23年卒の採用活動の課題として最も多く挙がったのは「内定辞退の防止」だった。内定辞退者数が増えている企業の割合は?
学情(東京都千代田区)は、全国の企業採用担当者を対象に「2023年卒の採用状況・採用活動における課題」を調査した。23年卒の採用活動の課題として最も多く挙がったのは「内定辞退の防止」(52.2%)で、昨年と比べ9.7ポイントも増加していた。
2位は「母集団の質の向上」(45.9%)、3位は「入社意欲の向上」(45.7%)、4位は「幅広い母集団形成」(40.7%)、5位は「特定ターゲットの母集団形成」(36.8%)だった。
半数以上が回答した1位の「内定辞退の防止」のほか、内定辞退と関連する「入社意欲の向上」は昨年から6.1ポイント増加し、3位に入った。6位の「選考辞退の防止」(33.2%)も昨年から11.3ポイント増加。辞退をいかに防ぐかについて、課題を感じる企業が増加している。
内々定辞退者数は?
内々定辞退者数は、昨年と比較し「やや増えた」が26.9%、「大幅に増えた」が9.3%と、合わせて36.2%の企業が「増えた」と回答。「やや減った」が15.6%、「大幅に減った」が3.6%と「減った」と答えた企業が合わせて19.2%と、「増えた」が「減った」を17.0ポイントほど上回った。
選考中の辞退者数も「増えた」は35.1%(「大幅に増えた」7.0%と「やや増えた」28.1%の計)、「減った」は14.9%(「大幅に減った」1.7%と「やや減った」13.2%の計)と「増えた」が「減った」を上回っている。
学情は、「23年卒採用では各社の採用意欲の高まりでハイペースで内々定出しが進められた実情があり、複数の企業から内々定を得る学生の増加にもつながっていた。当社が実施した内々定率調査によると、内々定獲得学生の平均内々定数は3月下旬時点で早くも2.0社に達し、6月下旬には2.8社と、3社に迫っていた。学生が企業を選べる環境となっていて、それが選考や内々定の辞退を助長している」と分析している。
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