「空気が読めない」と悩むリーダーへ―― 上原浩治を支えるマネジャーが語る人間関係の築き方:異才を見いだす「育てるマネジメント」(5/5 ページ)
元よしもと敏腕マネジャーでFIREBUG社長の佐藤詳悟佐藤詳悟氏が、今会いたい“敏腕マネジャー”と対談。メンバーのモチベーションをあげる方法や才能を開花させる方法のヒントを探る。
空気を読める人は、トライアンドエラーが異常に多い
佐藤: 先ほど、「その人を知る」ためにテンションがあがる瞬間を観察している、と話していましたよね。ただ、そのテンションがあがった“空気”を読んで関係性を深めていくのは、誰にでもできることではないと思っていて。澤井さんは、どうやって空気を読む力をつけていったのでしょうか?
澤井: 高校時代のキャプテンの経験が生きています。監督と選手の間に入って、それぞれの意見を伝える立場がキャプテンです。もちろん双方の意見が食い違うこともあるのですが、そんなときもチームを混乱さないように調整をする必要があって……。
監督の意見を押し通すのは楽だけど、それでは選手たちからの信頼を失ってしまう。一方で、選手たちの意見ばかりを聞いていると、監督の思いが伝わらない。どうしたらみんなが同じ方向を向けるのか、頭を抱えたことも多かったです。でも、それを繰り返し経験したことで空気を読む力が身についたんじゃないかと思ってます。
佐藤: 人の何倍ものトライアンドエラーを経験したからこそ、空気を読めるようになったのですね。人間関係でも、常に「どうしたらうまくいくか」を考えて、その考えた結果を実行してみる。うまくいけばそのパターンをインプットしたらいいし、失敗したら別のやりかたを試せばいい。それを繰り返せば繰り返すほど自分の中に勝ちパターンが蓄積されていって、“空気の読める人”になっていく。
今“空気が読めない”と悩んでいる人は、場数が足りていないのかもしれません。マネジャーとして周囲との接し方に困っているのであれば、たくさん考えて、たくさん失敗するのが課題解決の近道かもしれないですね。
(後編へ続く)
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