調査リポート
深刻化する円安、高齢者ほど悪影響 値上げなどで購入を諦めた商品・サービスは?:60代で特に顕著(1/2 ページ)
政府・日銀が為替介入を行うなど、円安が深刻化している。特に食費や光熱費など、生活必需品に関する値上げも進んでおり、個人消費に大きな影響を与えているようだ。
仕事に役立つ調査データ:
消費者の傾向、若者の価値観、働き方の変化――このコーナーでは、ビジネスパーソンの働き方や企業の戦略立案に役立つようなさまざまな調査データを紹介していく。
政府・日銀が24年ぶりの「円買い・ドル売り」による為替介入をするなど、円安が深刻化している中、生活にはどんな影響が出ているのか。クロス・マーケティングは10月3日、定期的に実施している「新型コロナウイルス生活影響度調査」の第35回調査結果を発表した。
調査結果によると、円安でマイナスの影響を受けていると答えた人の割合は、50%だった。年齢別に見ると、男女ともに「60代」が最もマイナスの影響を受けた。
「1年前と比較した支出」を聞いた質問では、「光熱費」が増えたと答えた人が42%でトップだった。続いて「食生活」(36%)、「育児・子どもの教育」(33%)が挙がった。円安下では、一般的に輸出企業の業績へ好影響を及ぼす一方で、輸入割合が高い食品やエネルギー領域で値上げを喚起しやすいとされる。今回の円安でも、こうした領域で生活の負担が高まっているようだ。
一方、支出が減った項目を見ると、「旅行・レジャー・イベント費」(38%)、「人との付き合い」(同)などが上位に並び、生活費の支出が膨らんだことで、娯楽などにかけるお金を節約している姿が浮き彫りになった。今後の支出意向も「貯蓄・投資」が27%でトップと、さらなる負担増へ備える人が多そうだ。
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