調査リポート
深刻化する円安、高齢者ほど悪影響 値上げなどで購入を諦めた商品・サービスは?:60代で特に顕著(2/2 ページ)
政府・日銀が為替介入を行うなど、円安が深刻化している。特に食費や光熱費など、生活必需品に関する値上げも進んでおり、個人消費に大きな影響を与えているようだ。
調査では、円安による値上げなどが原因で購入を延期したり、諦めたりした商品やサービスも聞いた。自由回答で、高額な商品では「自家用車」や「家のリフォーム」、比較的安価なものだと「アイスクリーム」「スナック類などお菓子」などが挙がった。幅広い領域の消費活動に、円安が影を落としていることが分かる。
「コロナへの不安」は減少傾向
第1回調査から定点指標として質問している、新型コロナウイルスに対する「直近1週間の不安度」は、前々回である第33回の43%を直近の天井とし、前回が35%、今回が28%と減少傾向に。感染拡大がやや落ち着く中、不安も和らぎ始めているようだ。
一方で、「直近1週間のストレス度」は第26回以降40%台を横ばいで推移しており、依然としてコロナ禍以前の生活に戻れないことへのうっぷんが晴れていない人も多いとみられる。
調査は2020年3月から継続的に実施しており、今回で35回目。調査期間は2022年9月22〜25日で、全国の20〜69歳男女を対象にインターネットで実施。2500件の有効回答を得た。
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