なぜ「GoPro」のサブスクは人気なのか 200万人が加入している秘密:新機種が登場(2/5 ページ)
GoProのサブスクが人気を集めている。全世界で加入者は200万人を超えているが、その背景に何があるのだろうか。取材したところ……。
年々、サービスが充実するサブスク
GoProがサブスクを導入していることは、一部の愛用者を除いて、広く知られていないかもしれない。
しかし、その歴史は案外長く、16年9月に「GoPro Plus(ゴープロ プラス)」というサービス名で、米国でスタートした。17年3月に日本展開も始まり、当時は月額600円で35時間の動画、あるいは6万2500枚の静止画(またはその2つの組み合わせ)が保存可能で、保存できる画質に制限があった。
19年1月には、日本を含む世界各国でサービス内容をアップデート。写真や動画の画質を下げることなく、容量無制限でクラウドストレージへアップロード可能に。編集ツール、Quikアプリの機能も無制限で利用できるようになった。同年4月には、破損したカメラの交換保証も対象となった。
20年9月には、HERO9 Blackの発売に合わせ、サービス名を「GoProサブスクリプション」に変更。GoProの公式サイトでカメラを購入する際、同時にサブスク(年間利用料6000円)に入会することで割引を受けられるようになった。関連アクセサリーも最大50%オフ、ライフスタイルグッズも最大20%オフとなる。
例えば、新機種「HERO11 Black」をサブスク同時加入で購入する場合、通常9万960円のところ6万2000円となり、2万8960円の大幅割引が適用される。
このように、GoProのサブスクは年々内容をアップデートし、充実度が増している。副社長のロックリー氏は、「GoProの体験はサブスクとセットである」と話しており、サブスク加入を積極的に促したい意向がうかがえる。
関連記事
- 7カ月で3000台! 無名ブランドの「ピザ窯」が、なぜ売れているのか
2021年に創業したENRO(エンロ)はアウトドア用ピザ窯「窯焼名人」を発売し、約7カ月で3000台が売れた。同商品の価格は3万円を超えるので、決して「安い」とはいえない。実績がない新ブランドの商品なのに、なぜ消費者にウケているのか。 - ちょっと前までブームだったのに、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか
どうやら「高級食パン」のブームが終わるようだ。最近、さまざまなメディアがこのように報じているわけだが、なぜ「高級食パン」への風当たりは強いのか。その背景には、2つの理由があって……。 - なぜ山善の「焼肉グリル」は25万台も売れたのか 開発のヒントが面白い
山善の「焼肉グリルシリーズ」が売れている。第1弾が登場したのは、2020年7月のこと。その後、第2弾、第3弾を投入し、22年7月現在で累計25万台を突破した。なぜホットプレートがこれほどウケているのだろうか。人気の秘密を取材したところ……。 - CDが苦戦しているのに、なぜ曲を取り込む「ラクレコ」は売れているのか
CD市場が苦戦している。売り上げが減少しているわけだが、CDをスマホに取り込むアイテムが登場し、人気を集めている。商品名は「ラクレコ」(バッファロー)。なぜ売れているのか調べたところ、3つの要因があって……。 - 7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.