B2Bオンラインイベントが「受注につながりにくい」ワケ 7割が「ながら見」:調査から紐とく(1/2 ページ)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で爆発的に普及したのが、発表会や展示会の代替であるオンラインイベントだ。しかし、「イベント参加者を獲得できても、それが受注につながらない」と悩む企業は少なくない。オンラインイベントを受注につなげる秘けつは?
Webサイトの分析、Webマーケティングコンサルティングなどのサービスを提供するWACUL(東京都千代田区)が運営するWACULテクノロジー&マーケティングラボは、仕事目的でオンラインイベントに参加したことのある一般社員から会社役員まで162人を対象にオンラインイベントの視聴実態を調査した。
同調査から、オンラインイベントを終始集中して視聴している人は全体の31.5%にすぎず、残りの約7割は他の作業を並行しながら視聴していることが分かった。
調査によれば、視聴態度とイベントの満足度には相関があり、満足度が高いイベントでは「最初から最後まで画面を見ながら集中して聞く」と回答した人の割合が高かったという。また満足度が高いと商品やサービスに対しても「すぐに導入したいと思った」「機会があれば導入したいと思った」といったポジティブな反応を示す人の割合が高い。
では、オンラインイベントの満足度はどのようなときに高まっているのだろうか。調査では、イベントを視聴した理由として99.4%が「業務に役立つノウハウや事例を知るため」と回答しており、2位の「商品サービスの導入を検討するため」(40.7%)を大きく上回る。
結果、満足度が高いオンラインイベントのコンテンツとして「業務に役立つ独自のノウハウを紹介する」(75.3%)が最も票を集めた。満足した理由として「求めていた情報を得られた」「ここでしか知れない貴重な情報だった」などが挙がった。
一方で、満足度が最も低いコンテンツは「商品サービスを紹介する」(56.8%)だった。業務に役立つノウハウを求めて参加したのに、商品やサービスの紹介ばかりなのは、視聴者の満足度を下げる典型といえそうだ。
WACULの垣内勇威社長は「満足度の高いオンラインイベントは、商品・サービス導入につながりやすいことが証明された。逆に言えば、有名な登壇者を寄せ集めただけの客寄せイベントは売り上げにつながらない」とコメント。
「オンラインイベントでは、視聴者の期待値を下回れば“ながら見”されてしまう。イベント主催者側に求められるのは、とにかくコンテンツの磨き込みだ。視聴者の役に立ち、動画として面白い作品に仕上げなければならない」(垣内氏)
関連記事
- 最も好きなカフェ 「コメダ珈琲店」「マクドナルド」を抑えて1位になったのは?
カフェチェーンブランド調査が行われた。最も好きなカフェは3位は「コメダ珈琲店」、2位は「マクドナルド」だった。知名度も店舗数も多い両店を抑えて1位になったのは? - 「月収25万円で出社勤務」と「月収18万円でテレワーク勤務」 新卒の84.9%が選んだのは?
学情は、2023年3月卒業、修了予定の大学生・大学院生を対象に「テレワークと給与」に関する調査を実施した。コロナ禍で浸透してきたテレワークだが、緊急事態宣言が解除されたことをきっかけに出社する人も増えてきている。23年新卒はどのように考えているのだろうか? - 大企業の人事担当者の8割が「出世する人には共通点がある」と回答 どんな共通点?
大企業の人事担当者の81.2%が「出世・昇進する人には共通点がある」と考えているということが「社員の学習習慣」に関する実態調査から判明した。出世・昇進する人の共通点とは? - 普段よく利用する冷凍食品 2位「チャーハン・ピラフ」、1位は?
アイブリッジは、20〜60代の男女モニター会員に、「冷凍食品についての調査」を実施した。冷凍食品利用者に、この1年間で冷凍食品を利用する頻度を聞いたところ、「増えた」人は約2割だった。普段よく利用する冷凍食品2位は「チャーハン・ピラフ」だった。1位は? - 顧客満足度の高いスーパー 11年連続で1位を獲得したのは?
日本生産性本部 サービス産業生産性協議会は「2021年度JCSI(日本版顧客満足度指数)」の第4回調査を実施した。顧客満足度の高いスーパー2位は「業務スーパー」だった。1位は?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.