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“不毛の地”を開拓? イーロン・マスクがTwitter買収で考えていること:世界を読み解くニュース・サロン(3/4 ページ)
イーロン・マスク氏のTwitter買収にまつわる言動に再び注目が集まっている。買収は頓挫したかと思われたが、マスク氏の狙いはどこにあるのか。
Twitterは何でもできる「WeChat」になれるのか
「WeChat」が幅広くサービスをカバーしているのは確かだ。メッセージングアプリとして、ユーザー数は11億人。地図アプリもあって、近くにいるユーザーを見つけたり、スマホを振ることで友人登録できたりする機能もある。
食生活にも深く入り込んでおり、レストランでQRコードを読み込んで注文や支払いを行う。最近、日本でも同じようなレストランが増えたが、利用者のさまざまな情報を集めてしまうので、個人的には、そういうお店は避けるようになったが……。
こうした飲食業に加え、自宅で利用できるサービスや映画などのエンタメ、旅行関連のサービスにもWeChatは広く使われており、そのビジネス規模は年間479億ドルにも達するという。
さらにオンラインバンキングやローン申請、病院の予約なども利用できるほか、ユーザーがWeChat内でアプリを作ることも可能だ。とにかく、何でもWeChatでできると言って差し支えない。
ただTwitterをWeChatのようにするには、かなり長い道のりになるというのが大方の見方だ。WeChatも、ゲームやタクシーなどの支払いといった小さなサービスから時間をかけて広がっていった経緯がある。ユーザーは徐々に慣れながら、便利さに触れてきたということだ。
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