社員満足度調査の不満アンケート 「本音以外を書いたことがある」人の割合は？：形骸化進む？（2/2 ページ）

識学（東京都品川区）が「社員満足度調査に対するエンゲージメント調査」を実施した。その結果、多くの人が社員満足度調査にネガティブなイメージを持っていることが明らかになった。

[サトウナナミ，ITmedia]

　回答で本音以外を書いたことがあるか尋ねると「本音以外を書いたことがある」（33.3％）、「少しある」（44.3％）を合わせて、77.6％が「ある」と回答した。その理由については「人に見られていそう」（45.9％）が最も多い結果に。次いで「面倒くさい」（37.3％）、「質問量が多い」（28.3％）と続いた。また、その他では「本当のことを書くと評価が悪くなりそう」「会社にチェックされるから」といった回答が見られた。

回答で本音以外を書いたことがあるか（織学調べ）

回答で本音以外を書いた理由（織学調べ）

　勤務先で調査の結果がどの程度反映されていると感じるか聞いたところ、73.0％が「反映されていない」と回答。「反映されている」という回答の中でも、「しっかり反映されている」と感じているのは全体の5.0％という結果になった。

調査の結果がどの程度反映されていると感じるか（織学調べ）

　調査の実施に意義があるかについては、「どちらともいえない」（49.3％）が最も多かった。また、「ないと思う」（31.3％）と回答した人は3割程である一方、「あると思う」（19.3％）とした人は2割程と、意義があると感じている人の方が少ない結果になった。

調査の実施に意義があると思うか（織学調べ）

　調査で会社が改善されると思うか聞いたところ「そう思わない」（53.0％）、「全くそう思わない」（23.7％）を合わせて76.7％が、改善するとは「思わない」とした。回答の理由については「会社の風土は簡単には変わらない」（46.1％）が最も多く、次いで「結果を受けても改善しようとする責任者がいない」（37.0％）、「人間関係などデリケートな問題までは解決できない」（30.0％）、「実施側の社員に権限がない」（24.8％）と続いた。

調査で会社が改善されると思うか（織学調べ）

調査で会社が改善されると思わない理由（織学調べ）

　調査は8月15日にインターネットで実施。全国の企業に勤める20〜59歳の男女で、直近3年以内に社員満足度調査を受け、不満を感じたことがある人を対象とした。