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部下の「それパワハラですよ」におびえる上司たち 指導や指示との違いをどう考える?:あれもこれもハラスメント(4/4 ページ)
「部下に仕事を指示したら『私の仕事ではありません。それってパワハラですよ』と言われてから、何も言えなくなってしまいました」――このように相談してきたのは中小企業の営業部長の藤川さん(仮名、40歳男性)でした。
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今後、職場で考えるべきこと
まずは経営者も労働者も正しい知識を知ることです。「ハラスメントとは何なのか?」を知ることで無用な○○ハラを避けましょう。
そして、その延長線上で会社における業務上の指示の範囲や業務指導の在り方、やり方のガイドラインを決め、それを定期的に共有し、具体的事例の検証を行うこと。また、定期的なモニタリングによる実態把握をすることも必要でしょう。
今後、「ハラスメントが横行している企業」という認識が広まってしまえば、採用に影響が出るのはもちろん、営業的にも「我が社はハラスメントを許すような企業とは取引できない」ということも考えられます。
単に法令を守るという観点だけではなく、生産性の観点、企業ブランドの観点などからハラスメントの及ぼす影響を考え、発生させない事前対応を心掛けていきましょう。
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