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iDeCoも“増税”か 老後資金に迫る魔の手 「退職所得控除の縮小」がもたらす影響古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(4/4 ページ)

政府税調が打ち出した「退職所得控除の縮小」が大きな話題となっている。実現すれば、iDeCoの実質的な“増税”にもつながるなど、老後資金の形成に大きな影響を与えそうだ。

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 大きな話題となった「老後資金2000万円」は、あくまで当時の物価水準における2000万円だ。例えば、厚生労働省の調査では、今から40年前の1982年における大卒初任給(男性)は「12万7200円」と、現在の半分程度だった。その流れをくむと、今の現役世代における老後資金は3000万円ないし4000万円程度に膨れ上がる可能性は高い。元本確保型の金融商品のみに頼っていると実質的な元本を大きく毀損(きそん)してしまうリスクも大きいだろう。

 岸田首相は9月にニューヨーク証券取引所の講演で「NISA制度の恒久化が必須」と発言していることもあり、今後は一層の拡充も予想される。ファイナンシャルアドバイザー業界では、判を押したように「NISAよりもiDeCoがお得」といった具合に標ぼうされているが、「お得」の裏には長期間資金がロックされ、その間に制度が改悪されても引き出せないというリスクプレミアムが潜む。今後は、その人のリスク許容度や年齢などを諸般の事情を踏まえて総合的に両者の利用割合を調整していくことが求められる。

筆者プロフィール:古田拓也 カンバンクラウドCFO

1級FP技能士・FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックベンチャーにて証券会社の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、2022年4月に広告枠のマーケットプレイスを展開するカンバンクラウド株式会社を設立。CFOとしてビジネスモデル構築や財務等を手がける。Twitterはこちら


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