日本初進出の「ヒルトン・ガーデン・イン」はどんなホテルなのか 想定以上の予約数:戦略を聞いた(3/5 ページ)
ヒルトンから、日本初進出のブランドとして「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸」が11月16日にオープンする。ヒルトンよりもカジュアルで親しみやすく、手ごろな価格帯が特徴だ。実際どんなホテルなのか。プレス発表会で、その戦略を聞いた。
人とのつながりやすさを重視
「ヒルトン・ガーデン・イン京都四条烏丸」は、ヒルトンよりやや手ごろではあるが、国内マーケット全体で比較すると、やや高価格帯となる。同ホテルの総支配人を務める伊藤彰得氏は、「30〜40代のファミリー層、20代中盤〜30代の女性グループがメインターゲット」だと話す。
「インバウンド需要は戻ってきているものの、いまだ飛行機の本数が少ないことがボトルネックとなり、2019年以上の水準に戻るには時間がかかると思います。国内需要でいうと、ある程度、経済的に余裕があり、旅行慣れしたご家族や女性の方々をターゲットと考えています」(伊藤氏)
コロナ禍以前と比較して、人々が旅行に求めるものが変わったかどうかを尋ねると、マイロス氏は「強いつながりを持ちたい欲求が高まっている」と見解を示した。
「家族、友人、同僚などと会って思い出をつくり、その土地の文化を体験したい欲求が以前よりも強くなっていると感じます。ヒルトングループでは、コロナ禍を通じて、隣り合った部屋を事前に予約できるようシステムを調整しました。以前は、チェックイン後でなければ、隣同士の部屋が取れるかが判明しませんでした」(マイロス氏)
1階にある全201席のレストラン「Together&Co.(トゥギャザー・アンド・コー)」も、人と人とのつながりをコンセプトにしている。京都の旬の食材を使った和洋の料理を楽しめるほか、京都のお酒や地ビール、ワインなど飲み物メニューを充実させ、会話の促進を図る。
館内には、スナックや飲み物を24時間購入できるセルフサービス店舗「The Shop(ザ・ショップ)」も。ここにも京都の地ビールやおつまみが置かれており、家族や友人と部屋で気兼ねなく飲食するのもよさそうだ。
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