キャンセル待ちが約8000人! レンジで「チン!するレストラン」がここまで話題を集めたワケ:アイスと冷凍食品が食べ放題(2/5 ページ)
冷凍食品とアイスクリームが食べ放題の「チン!するレストラン」が話題を集めた。2日目にはチケット完売、キャンセル待ちは7000〜8000人を記録。好評の要因を聞いた。
キーワードは「セルフ」「食べ放題」
――チン!するレストランを開催した狙いを教えてください。
今津: 冷凍食品は便利でおいしいと評価してもらっている一方で、「保存料が入っているのではないか」「体に悪いのではないか」など、敬遠している方も一定数いるという課題がありました。独自で調査したところ、1年間で冷凍食品を購入している人は全体の約4割で、残り6割は冷凍食品を購入していないというデータも明らかになっています。
しかし実際は、冷凍食品には保存料が一切入っておらず、安全な食品です。メーカー様の努力もあり、味もどんどんおいしくなってきています。冷凍食品に対して正しい認識を持ってもらうための啓もう活動として、冷凍食品・アイスの人気投票を行うフローズンアワードを開催したり、冷凍食品の魅力を紹介するマンガを制作したりしてきました。情報だけで伝えるのではなく、実際に食べて理解してもらう機会を提供したいと考え、開催に至りました。コロナ禍で試食の機会がなくなっていたため、いろいろな種類の商品を試せる場を目指しました。
――ただの試食会ではなく、「レストラン」としてイベントを実施した狙いを教えてください。
今津: 現在はできていませんが、コロナ前はお客さまに商品を食べていただく機会は店頭での試食しかなかったため、そうではない新しい場を作りたいと考えていました。裏面を見て商品の加熱方法などを理解してもらいたかったことや、試食で提供するのは面白みに欠けると考えていたこともあり、チン!するレストランは「セルフで体験してもらうこと」「食べ放題」にこだわっています。いろいろな商品を選べること、自分でチンする体験を楽しんでもらえるよう、エンタメ性のあるレストラン事業を採用しました。
今津: 今回予想をはるかに上回る方にご来場いただけた要因は「体験型」「食べ放題」というキーワードが刺さったことにあると考えています。「食べ放題」は値上げが叫ばれるなかでお得感があり、多くの方に支持され、自分で商品をチンする「体験型」であることも面白いと思っていただき、SNSを中心に話題にしてもらえたのだと考えています。
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