「仕事ができない人」に特有の、3つの思い込み:働き方の「今」を知る(2/6 ページ)
仕事ができる人とできない人の違いは何か。ちょっとした習慣や物事の捉え方のコツをつかめば、できない人を脱却できるかもしれない。「できない人の思い込み」を基に、そのヒントを解説する。
(1)「できない人」ほど、がむしゃらに頑張ろうとする
「こんなに主体的に一生懸命頑張ってるのに、なぜ会社は評価してくれないんだろう……」
もし今、このように感じている方は要注意だ。あなたが「頑張っている」「努力している」と思い込んでいるその行動は、全く見当違いのムダな努力であったり、「今はそこにエネルギーをかける時じゃない」といった、力を入れるべき点やタイミングがズレたりしている可能性が高い。
たとえ1日12時間労働をしようが、休日出勤しようが、組織として価値創出や成果につながらないのであれば、その頑張りは「ムダな努力」になってしまうだろう。途中で上司に対して報告や相談をしていればまだ軌道修正ができるが、この種の人は往々にして、上司とのコミュニケーション自体を避けていたり、自分がやっていたことに対して指摘されることを忌避したりする傾向がある。それ故、適切なフィードバックを得る機会に乏しく、自分なりの独自判断で仕事を進めてしまうケースも多い。それはもはや「主体的」ではなく、単なる「勝手」であろう。
できる人なら、「自分なり」ではなく「会社なり」、すなわち「組織が求める働き」を理解したうえで行動する。組織のミッション・ビジョン、今期の目標、上司の評価基準、自身の職位において求められる発言や行動…それぞれを把握したうえで、然るべき方向にエネルギーと時間を割いていくわけだ。
例えば「縁の下の力持ち」として周囲のメンバーをサポートすることが得意で、実際に評判が高い人であったとしても、今期のミッションが「数字に表れる実績をつくって、後輩に範を示すこと」なのであれば、まずは実績を上げない限りは評価されないのである。
もしあなたが「会社は全然評価してくれない」と考えるなら、まず「自分自身は、会社や組織が求める働きができているだろうか?」と自問自答していただきたい。もしできていないことに気づいたら、その瞬間から方向修正しよう。一方で「求める働きはできている」と自認できたならば、今度は上司に尋ねてみよう。「私は今、組織から求められる働きができていますか?」と。残念ながら「できていない」という回答であれば、素直にこう尋ねればよい。「では私は今、何を最優先して行動していけばいいでしょうか」と。
実際、「できる人」はこの種の確認を普段から習慣としていることが多いため、同じ時間、同じ労力をかけるにしても、それらを適切に仕事に向けられ、成果を得て、相応の評価につながる、という好循環になっていることが考えられる。アクションを起こす前にぜひ、あなた自身がどのような働きや貢献を求められているのか、まずは確認してみよう。それから努力をし始めればいいのだ。
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