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マツダCX-60は3.3Lもあるのに、なぜ驚異の燃費を叩き出すのか:高根英幸 「クルマのミライ」(4/5 ページ)
マツダCX-60の販売状況が、なかなか好調のようだ。人気が高いのはディーゼルのマイルドハイブリッドと純ディーゼルで、どちらも3.3Lの直列6気筒エンジンを搭載している。それにしても、3.3Lもあるのに、なぜ燃費がよいのだろうか。
「ディーゼル=軽油」と決めつけてしまうのは早計すぎる
ディーゼル車を問題視する人の多くは、ディーゼルエンジンは軽油を燃料とするエンジンという固定観念にも縛られている印象がある。確かにいまのところ、乗用車もトラックもディーゼルエンジンの燃料は軽油だ。
しかし同じディーゼルエンジンでも船舶や発電用は重油、それもAからC(さらに1号から3号まで存在する)までの粘度の異なる重油が燃料として使われている。そもそもディーゼルエンジンは自己着火性のある燃料であれば、かなり自由度が高く、30年も前から天ぷら油を再生して利用されたことがある。
その他にもバイオディーゼル燃料の原料には幅広い植物性油脂が使え、食用には不向きな種類もあるため、原材料の食糧との競合を起こしにくい。コスト優先で幅広い選択肢があるのだ。
つまりバイオ燃料との相性は、ガソリンエンジンよりずっと高いのである。モータースポーツ界では既存のガソリンエンジンに対応する合成燃料を採用する取り組みが進められているが、量産車ではよりコストが安い燃料を、熱効率が高いエンジンで使う方向性となるのは自然な流れだ。
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