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新型クラウンはなぜ大胆に変わったのか:池田直渡「週刊モータージャーナル」(1/5 ページ)
新型クラウンの期待が高まっている。国産車のネームバリューとしてはトップグループだろうが、セダンは“オワコン”の扱われている。そうした中で、クラウンはなぜ変わったのか。
7月のワールドプレミアのときも原稿依頼が殺到しただけでなく、そうやってたくさん書いた記事のPVを目にして、新型クラウンへの期待の高さを実感させられた。
クラウンは、確かに国産車のネームバリューとしては文句なくトップグループだろうが、同時にセダン不遇の時代にあって、世の風潮としては落ち目あるいはオワコンと扱われていた。
新型クラウンは、キープコンセプトではなく、大きく方向性を刷新したとはいえ、下馬評を覆してこれだけの注目を集めるということになんというか、伝統の持つ迫力のようなものを感じる。
さて、今回いよいよ、その新型クラウンの試乗会が開催され、実際にハンドルを握り、公道で実際の走りを試すことが可能になった。一応原稿書きの基本に則って、まずは新型クラウンをめぐる現況とトヨタの意図から始めて、インプレッションに進む形で書き進めたい。たぶん前後編になると思う。(後編)
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