日本のカー・オブ・ザ・イヤーは“2つ”ある 「今年のクルマ」から見えるそれぞれの違いとは?:鈴木ケンイチ「自動車市場を読み解く」(2/4 ページ)
日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考の結果が12月8日に発表されます。一方、11月9日にはRJCカーオブザイヤーの最終選考が行われました。「おかしいな」と思った方もいるでしょう。「11月9日に最終選考があったのに、12月8日にも結果発表をするとは、どういうこと?」と。
日本・カー・オブ・ザ・イヤーとRJCカーオブザイヤー
1つは、「日本・カー・オブ・ザ・イヤー」であり、もう1つが「RJCカーオブザイヤー」です。どちらも選考員が投票して、今年の1台を決める賞レースです。ただし、この2つは運営も選考員も、まったく別。そして、それぞれが毎年、「今年はこれ!」と発表しているのです。
日本カー・オブ・ザ・イヤーは、「Car Of The Year」の頭文字をとって「COTY(コティ)」、RJCカーオブザイヤーは、そのまま「RJC(アールジェーシー)」と呼ぶことで区別をすることもあります。最初に日本カー・オブ・ザ・イヤーが1980年にスタートし、11年後となる91年からRJCカーオブザイヤーが始まります。
では、この2つの賞レースは、どのような違いがあるのでしょうか。
まず、大きく異なるのは運営団体です。日本カー・オブ・ザ・イヤーは、自動車メディア(雑誌やWebメディアなど)の編集長クラスが実行委員を務めています。賞を決める選考員は、参加する媒体から推薦された人が務めます。選考員は60人。言ってみれば、自動車メディアによる賞が日本カー・オブ・ザ・イヤーです。
一方、RJCカーオブザイヤーは、特定非営利活動法人自動車研究者ジャーナリスト会議(RJC)が運営する賞です。自動車研究者、ジャーナリストとあるように、フリーランスの集まりがRJCであり、その集まりが決める賞がRJCカーオブザイヤーとなります。こちらのメンバーは40人。クルマの専門家であるフリーランスによる賞がRJCカーオブザイヤーとなります。
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