日本のカー・オブ・ザ・イヤーは“2つ”ある 「今年のクルマ」から見えるそれぞれの違いとは?:鈴木ケンイチ「自動車市場を読み解く」(3/4 ページ)
日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考の結果が12月8日に発表されます。一方、11月9日にはRJCカーオブザイヤーの最終選考が行われました。「おかしいな」と思った方もいるでしょう。「11月9日に最終選考があったのに、12月8日にも結果発表をするとは、どういうこと?」と。
過去10年の「今年のクルマ」を比較
では、実際に、どんなクルマが過去に選ばれてきたのでしょうか。日本カー・オブ・ザ・イヤーの過去10年は以下のようなクルマとなります。
2021-2022:日産 ノート/ノートオーラ/ノートオーラNISMO/ノートAUTECH CROSSOVER
2020-2021:スバル レヴォーグ
2019-2020:トヨタ RAV4
2018-2019:ボルボ XC40
2017-2018:ボルボ XC60
2016-2017:スバル インプレッサスポーツ/G4
2015-2016:マツダ ロードスター
2014-2015:マツダ デミオ
2013-2014:フォルクスワーゲン ゴルフ
2012-2013:マツダ CX-5
一方、RJCカーオブザイヤーの過去10年+今年分は以下のようになります。
2023年次:日産 サクラ/三菱 eKクロスEV
2022年次:日産 ノート/ノートオーラ
2021年次:トヨタ ヤリス/ヤリスクロス
2020年次:日産 デイズ/三菱 eKワゴン
2019年次:三菱 エクリプスクロス
2018年次:スズキ スイフト
2017年次:日産 セレナ
2016年次:スズキ アルト/アルトラパン
2015年次:スズキ ハスラー
2014年次:マツダ アテンザ
2013年次:日産 ノート
見比べてみると、過去10年で同じクルマになったのは、昨年の「日産ノート/ノートオーラ」だけ。
ちなみに日本カー・オブ・ザ・イヤーは日本車も輸入車も同じ条件で戦いますが、RJCカーオブザイヤーは、日本車部門と輸入車部門が分かれています。そのため日本カー・オブ・ザ・イヤーは、過去10年で3回の輸入車がグランプリとなっています。
一方、RJCカーオブザイヤーでは、11回のうち4回が軽自動車、4回がコンパクトカー。つまり、軽自動車とコンパクトカーが11回中8回を占めています。RJCカーオブザイヤーは、小さなクルマが選ばれる傾向が強いといえるでしょう。
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