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鉄道会社の「総合職」は何のために必要なのか納得の理由(1/5 ページ)

なぜ鉄道会社には、職種別だけでなく「総合職」が存在するのか。各社の事業セグメントや求める人材を見ていくと、その答えが見えてきた。それは……。

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 鉄道会社とそのグループでは、さまざまな職種の人が働いている。運転士や車掌、駅員、車両や線路の整備をする人はもちろん、駅の売店や駅そばの店員、百貨店やスーパーで働く人、あるいは不動産関連の仕事をする人など、さまざまな人が同じグループの仕事をしている。


さまざまな職種が存在する鉄道会社(提供:ゲッティイメージズ)

 会社によっては病院を持っており、そこで働く人もいる。それらの人が1つとなり、鉄道会社のグループを構成している。

 多くの鉄道会社は、鉄道事業だけをやっているのではなく、鉄道をメインとした総合企業グループとなっている。売り上げ構成比でみると、鉄道の割合は低いところもある。

 多くの企業は、単独の事業セグメントだけに取り組んでいるわけではない。例えば建設会社が運送業を手掛けたり、介護事業を運営していたり、といったケースもある。総合商社が貿易だけではなく、投資会社のようにさまざまな事業に投資するケースもある。

 自動車会社が住宅会社を持ち、カード会社を持つことも普通にある。「○○業界」という言葉はあるが、それはあくまで便宜上のものであって、実際は何を主な事業ドメインとしているのか、よく分からない会社が多い。

 鉄道会社はその最たるものだ。鉄道をやり、バスやタクシーをやり、商業施設をやり、不動産開発をやり、ホテルをやる。意外な新事業が鉄道会社から出てくることも多い。

 そういうことができるのは、日本企業の働き方の「柔軟さ」があってこそだ。

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