やっぱりテレワーク下での管理職はつらいのか 頭を悩ませない4つの方法:やってはいけないこと(3/4 ページ)
コロナ禍、テレワークを導入する企業が増えたが、マネジメント業務に頭を悩ませている管理職も多いのではないだろうか。「マネジメント=監視」にならないために、どんなことを意識すればいいのだろうか。
(3)「言語化能力」「指示能力」を磨く
テレワークを円滑に進める上で鍵となるのが「的確な言葉で仕事の指示をする力」である。これは上司や管理職が身に着けるべき重要なスキルだと考えている。テキストでのやり取りでは、オフィス勤務のときのように「あれ、うまくやっておいて」など、ニュアンスで伝えるわけにはいかない。
上司からの指示が曖昧/不適切であれば、それを受け取った側も成果につながる働きができず、そのメンバーの評価が落ちることにもなりかねない。さらに、フィードバックの際も同様で、上司が部下に適切な言葉で評価を伝えられなければ、その評価に対する不信感や不満を部下が抱いてしまうかもしれないのだ。
これはテキストでのやり取りだけに限らず、オンラインでのミーティングにおいても同様である。上司や管理職にとって、仕事の内容や目的、指示を明確に伝えるスキルは不可欠である。
(4)時間ではなく成果で管理
テレワークを導入する前までは、「決められた時間に出勤している=仕事」「パソコンに向かっている=仕事」と考える企業も多かっただろう。しかし、テレワークにおいては、「時間マネジメント」から「成果マネジメント」へ、体制自体を変える必要があると考えている。
成果で正しく評価する体制が浸透すれば、メンバーたちも最小限の時間で、最大限の成果を出すよう自ずと努めるようになるだろう。それらの積み重ねが、チームや会社の業績向上にもつながっていくのである。ここでのマネジャーの役割は、最小の時間と労力でメンバーの能力を最大化させること。そのためには、前述のようにまずはメンバーを信じて信頼関係を醸成し、そのうえで、上司からの積極的なコミュニケーションを通じて、メンバーのモチベーションを日々高めることが大切だ。
関連記事
- 7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。 - 「オレが若いころは」「マネジメント=管理」と思っている上司が、ダメダメな理由
「オレが若いころは……」「マネジメントとは管理することだ」といったことを言う上司がいるが、こうした人たちは本当にマネジメントができているのだろうか。日本マイクロソフトで業務執行役員を務めた澤円氏は「そうしたマネージャーは、その職を降りたほうがいい」という。なぜかというと……。 - なぜ某カフェチェーンは時給を上げないのか 「安いニッポン」の根本的な原因
アルバイトの応募が少ない――。某カフェチェーンから、このような嘆きの声が聞こえてきた。人口減少の問題もあるだろうが、なぜバイトが集まらないのか。その理由は……。 - 「世界一勤勉」なのに、なぜ日本人の給与は低いのか
OECDの調査によると、日本人の平均年収は韓国人よりも低いという。なぜ日本人の給与は低いのか。筆者の窪田氏は「勤勉さと真面目さ」に原因があるのではないかとみている。どういう意味かというと……。 - 「70歳まで会社にしがみつく人」が結局、会社を弱体化させてしまうワケ
定年を引き上げるニュースが相次いでる。現行の60歳から65歳にする企業が増えてきているわけだが、筆者の窪田氏はこの動きに懸念を抱いている。「長く働くことができていいじゃないか」と思われたかもしれないが……。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.