60歳からのライフシフトは現実的か:定年後の世界(4/4 ページ)
2020年3月、改正高年齢者雇用安定法が成立し、多くの企業が定年の年齢を60歳から65歳に引き上げた(ように見える)が、実態としては、前からある定年後の再雇用的な働き方が多いようだ。 一方「ライフシフト」というワードが話題になっていて……。
自分の成長や学びの程度を知るには、普段自分がやっている仕事の内容について振り返ってみると良いだろう。働く人のモチベーションを測る際によく用いられる、ハックマン・オルダム・モデルと呼ばれる5つの職務特性がある。
技能多様性(Skill Variety):仕事のなかに、単純なスキルではなく、自分の持つ多様な能力が発揮されること。
タスク完結性(Task identity):一過的、単調なタスクではなく、業務全体にかかわる仕事かどうか。
タスク重要性(Task significance):仕事は重要であり、周囲に与える影響も小さくない仕事であること。
自律性(Autonomy):自分でなんらかの意思決定ができること。
フィードバック(Feedback):自分が行った仕事に対して、客観的に「成果」「結果」を確認できること。
充実した仕事を高い報酬で行う人は、この5つの特性に関する仕事をしている。これらの特性に関連すればするほど、モチベーションにあふれ、次の機会に挑戦する意欲も高まる。ここにあてはまらない仕事が多いようであれば、将来性に黄色信号がともっていると考えるべきで、今後成長という変化に取り組んでいかなければならないだろう。
よく、リカレント教育うんぬんの話もよく出てくるが、制度や補助的な話を待っているようでは、どうにもならない。先ほどの後者の評価を受けた人に共通することは、学習・学びの意欲と行動の欠落だろう。
自分には何が必要で、何が足りないかを分析し、常に「学び」の意識を持つ人は、年齢など関係なく、成長を続けるはずだ。(INSIGHT NOW! 編集部)
関連記事
- 7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。 - 「オレが若いころは」「マネジメント=管理」と思っている上司が、ダメダメな理由
「オレが若いころは……」「マネジメントとは管理することだ」といったことを言う上司がいるが、こうした人たちは本当にマネジメントができているのだろうか。日本マイクロソフトで業務執行役員を務めた澤円氏は「そうしたマネージャーは、その職を降りたほうがいい」という。なぜかというと……。 - なぜ某カフェチェーンは時給を上げないのか 「安いニッポン」の根本的な原因
アルバイトの応募が少ない――。某カフェチェーンから、このような嘆きの声が聞こえてきた。人口減少の問題もあるだろうが、なぜバイトが集まらないのか。その理由は……。 - 「世界一勤勉」なのに、なぜ日本人の給与は低いのか
OECDの調査によると、日本人の平均年収は韓国人よりも低いという。なぜ日本人の給与は低いのか。筆者の窪田氏は「勤勉さと真面目さ」に原因があるのではないかとみている。どういう意味かというと……。
関連リンク
Copyright (c) INSIGHT NOW! All Rights Reserved.