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40代正社員の平均年収が下がっている意外な理由とは? 24年間で約60万円も減少企業の対応は?(1/3 ページ)

国税庁の調査によると、1997年と2021年を比べたところ、40代正社員の平均年収が60万円ほど減少していることが分かった。なぜなのか?

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 世界的なインフレの中、日本でも消費者物価が上がってきています。11月18日に発表された生鮮食品を除いた前年同月比の消費者物価指数は、+3.6%と1982年2月以来、40年8カ月ぶりの高い数字となっています。

 その一方で給料が上がらず、生活が苦しいという悲鳴が上がっています。なぜ、日本人の給料は上がらないのか。今回は、働き盛りの40代に焦点を当ててその理由を説明します。


働き盛りの40代の給料が下がっている(画像:ゲッティイメージズより)

日本人の平均給与は下がり続けている

 国税庁が発表する2021年の給与所得者の平均年収は433万円です。30年前の1991年(約460万円)と比べて27万円も減っています。その要因として挙げられるのは、次の2つです。

  • パート社員・嘱託社員などの非正規雇用として働く人が増えた
  • DXの遅れにより、中小企業の生産性が低く利益率が悪いため、賃金アップに回す原資がない

 22年7〜9月の労働人口5706万人の中で、非正規労働者の割合は2120万人と割合が増加しています。女性の就業者が増加したことや年金支給開始年齢の後倒しに伴い、60歳以上でも働き続ける人が増えたことが背景にあります。あるいは、就職氷河期世代など正社員を希望しながらも非正規として働からなくてはいけない人も一定数いるでしょう。

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