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JR東日本が「年間3000億円」の借金返済に追われるワケ 「不採算線区の廃止」やむなしの苦しい現状:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(2/6 ページ)
コロナ禍に大きな悪影響を受けた業界は数多いですが、その中の一つが移動・交通関連の業界です。今回は、東日本旅客鉄道を取り上げます。
JR東日本は鉄道だけでなく、都市開発も手掛けていることは先述の通りです。この分野には多大な投資が必要なため、借入や社債などの有利子負債による規模は大きなものになります。
有利子負債の残高は22年9月時点で合計で4兆8530億円となっており、これらの負債は定期的に多額の支払いが必要です。
具体的な償還予定を見てみると、23年3月期には2563億円、24年3月期に関しては3690億円と多額の返済が必要であることが分かります。
さらに利息負担も大きく、支払利息に関しては23年3月期の2Qまでの半期で316億円です。単純に倍にすれば、年間600億円以上の利子負担があると考えられます。
鉄道は固定費の大きなビジネス
これに加えて事業継続のためにも新たな投資が必要になる上、そもそも鉄道事業は固定費の大きなビジネスです。
有利子負債の返済、利子負担、固定費の支払い、新規投資と安定して大きなキャッシュを稼ぐ必要がもともとあるビジネスモデルなのです。このため業績悪化が長引くと、資金繰り的にも厳しい状況になってしまいます。
それでは業績の回復は進んでいるのか、直近の23年3月期の第2四半期までの業績を見ていきましょう。
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