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JR東日本が「年間3000億円」の借金返済に追われるワケ 「不採算線区の廃止」やむなしの苦しい現状:妄想する決算「決算書で分かる日本経済」(3/6 ページ)
コロナ禍に大きな悪影響を受けた業界は数多いですが、その中の一つが移動・交通関連の業界です。今回は、東日本旅客鉄道を取り上げます。
業績は回復しているのか?
売上高は前年同期比27%増の1兆1150億円に、営業利益は前年同期には1158億円の赤字だったものが667億円の黒字に、純利益は前年同期の1452億円の赤字から271億円の黒字に転じており、黒字水準までは回復してきています。
とはいえ、コロナ以前の19年3月期は売上高が1兆5188億円、営業利益は2491億円でした。その水準から比べると、売り上げは26%減、営業利益は73%減と4分の1程度の水準にとどまっています。十分な回復には至っていません。
Suica未使用残高の影響を除いて考えると
なお、今期にはSuicaの入金残高のうち、長期的に未使用で今後も未使用と見積もれる残高に対する合理的な見積もりが可能になりました。つまり、「長期的に使われていないSuica残高で、今後も使われないであろう部分」を利益としたのです。「未使用残高に係る収益」として222億円ほど利益として計上したと発表しています。
この影響を除くと、実質の営業利益は440億円ほどになります。これは19年3月期の6分の1程度の利益水準です。
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