値上げの波はクリスマスケーキにも 平均価格は4000円台に突入:去年から209円アップ
帝国データバンクは、大手コンビニエンスストアや百貨店、スーパー、洋菓子店など計100社で販売され、前年と比較可能なクリスマスケーキの価格(苺ショート・5号サイズまたは目玉ケーキ、税抜価格)ついて調査を実施した。
帝国データバンクは、大手コンビニエンスストアや百貨店、スーパー、洋菓子店など計100社で販売され、前年と比較可能なクリスマスケーキの価格(苺ショート・5号サイズまたは目玉ケーキ、税抜価格)ついて調査を実施した。100社のケーキのうち79社で値上げが判明。平均価格は4040円で、前年(3831円)から209円アップした。
店頭価格ベースでも1.5倍に上昇した小麦粉(強力粉)、イチゴなどのフルーツや砂糖、牛乳、鶏卵など、ケーキに必要な原材料のほとんどが値上がりしている。また、テークアウト用の化粧箱や食品フィルムなどの資材費、電気・ガス代、物流費なども高騰が続いており、前年価格からケーキを10%以上の大幅値上げする例が目立った。
値上げ幅として最も多いのは「200円台」で23社に上った。特に量販店やスーパーなどで販売される3000円台のケーキに多く見られた。次いで多いのが「300円台」の19社で、イチゴやチョコレートを多く使用した4000〜5000円台の中高価格帯ケーキが目立つ。
企業からは、「今回の値上げは最低ラインで、今後もやむを得ず値上げせざる得ない」とった声が多かった。また、「値上げのショックを和らげるためイチゴを増量するなどの対策で利益を削っており、かなり厳しい」といった声も聞かれた。
一方、価格を据え置いた企業は21社。「コスト削減などで対応し、戦略的に値上げしていない」などのケースがみられた。
今年1年間で値上げされた食料品は約2万800品目、来年も4000品目超の値上げが実施予定だ。同社は、「食品値上げにより世帯平均で年間約7万円の家計負担増が見込まれている。嗜好性の強いクリスマスケーキは価格帯や値上げの有無によって傾向が分かれることも予想され、年に1度の特別なケーキの値上げを巡る企業と消費者の駆け引きが続きそうだ」とコメントしている。
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